売れる理由を一番知っているのは誰? それは「お客さま」! ユーザーの声+客観的なデータから売るチャンスを創出しよう
「EC事業を内製化する」――それは必ずしも、「Webサイトやコンテンツの制作スキルを身につける」「リスティング広告の運用を自社内で行う」「自社サイトのシステム改修をECチーム内で解決する」ことを意味しません。ECに関係する専門的な領域は、すでにいち担当者の努力でどうにかなる時代ではなくなっています。 EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関係するテーマを設定、その判断をするための「考え方」を伝える8回目の連載も、「情報管理」の重要性について解説します。
「チャンスの芽」を「チャンス」に変えるためにも、情報管理が大切
前回の「まとめ買い」の話、面白かったぁ。お客さまからの「まとめ買い」注文が重なったというところから、あそこまで掘り下げていくんですね。
いつも言っているとおり、チャンスの芽は日常にあふれている。 チャンスは誰でも気付くでしょう? 大切なことは「チャンスの芽」に気付いて、「チャンスの芽」を「チャンス」に変えていくことなんだ。そのためにも「情報管理」が大切だね。
今回も実際にあった情報管理の「体験談」ですよね?
うん。今回も私がコンサルティングで実際に経験した話を元にして、「情報管理」の重要性を説明していくね。(よりわかりやすくするため、実際の事例に少し変更を加えています)
仕入れ当初、商品はまったく売れなかった
今回もネットショップで実際にあった話だ。そのネットショップは「玩具」を問屋さんから仕入れて販売している小売型のネットショップ。もともと実店舗で商売をしていて、並行してECサイトを運営している。
既存の事業があって、ECに新しい販路を拡大する会社さんですね。
そうそう。このネットショップが販売している「玩具」はゲームやプラモデルではなくて、キャラクターグッズ。「キティちゃん」や「リラックマ」のグッズってあるでしょう、ああいった商品ね。
ネッタヌのグッズはなかった?
(無視)そのネットショップに問屋さんから1つの依頼があった。「あるご当地モノのキャラクターグッズが大量に余っていて、それを安い仕入れ価格で実店舗に置いてくれないか」というものだった。 そこで、そのキャラクターグッズを少しだけ仕入れて、実店舗だけではなくネットショップにも商品を登録した。