「スタメン全員が大谷翔平」のドリーム打線の平均得点を調べてわかった“驚異的な貢献度”
現実味を帯びてきた前人未到の「50-50」
大谷翔平の「50本塁打&50盗塁」の偉業達成がいよいよ現実味を帯びてきた。 現地21日(日本時間22日)、ドジャースの大谷はマリナーズとの3連戦最終戦に1番指名打者(DH)で先発。安打は5回裏に放った単打1本に終わったが、出塁後にすかさず今季39個目の盗塁を記録。39本塁打と合わせて、史上6人目の「40-40」に“ダブルリーチ”をかけた。 レギュラーシーズンは残り34試合。目下「49本塁打&49盗塁」ペースの大谷が、ほんの少しだけそのペースを上げることができれば、「50-50」も射程に入ってくる。チームの地区優勝争いとともに最後まで全米でも大きな注目を集めるだろう。 昨秋に受けたトミー・ジョン手術の影響で、打者一本で臨んでいる今季の大谷。投手との二刀流に戻る見込みの来季以降は、今季ほど自由に走れる保証はなく、「50-50」を狙えるのはこれが最初で最後になるかもしれない。打者・大谷が最終的にどんな成績を残すのか、判明するのは5週間後だ。
「スタメン全員大谷」で取れる平均得点は?
打者一本で偉業に挑戦中の大谷だが、もし9人のスタメン全員が大谷ならどれだけ得点を挙げられるのか……。そんなファンの“妄想”を数値化した指標があるので紹介したい。 それが『RC27』と呼ばれる指標だ。RCとは「Runs Created」の略で、本塁打や四球、盗塁、犠打、犠飛など様々な項目を基に打者がどれだけの得点を創出したかをはじき出している。27というのはアウトの数で、27個のアウト(9イニング×3アウト)を取られるまでの得点数を数値化したもの。それがRC27である。 大谷の今季のRC27は「9.0」。もし大谷がチームの全打席に立つと仮定すれば、毎回1得点ずつ、1試合当たり9得点が生み出されるというわけだ。 打者に専念している今季の大谷。投手としての負担がない分、9.0は自己ベストかと思いきや、実は昨季の方が数値は高かったという。 8月に投手として戦線を離れ、打者としても9月3日が最後の出場となった昨季の大谷。エンゼルスでの最後のシーズンは投げては10勝を挙げ、打っては本塁打王に輝くなどの活躍で、ア・リーグMVPを満票で受賞した。 そんな昨季の大谷のRC27は「10.1」で、今季を1.1も上回っている。今季残り34試合で昨季の数字に近づけるかどうかも注目の一つとなりそうだ。 なお、今季の大谷のRC27はナ・リーグでは堂々の1位。規定打席に達している73人の打者の中で8.0に達している打者も大谷しかおらず、2位マルセル・オズナ(ブレーブス)ですら7.9と大きな差をつけている。