「スタメン全員が大谷翔平」のドリーム打線の平均得点を調べてわかった“驚異的な貢献度”
ジャッジのRC27は?
ただ、ナ・リーグでは断トツの大谷だが、ア・リーグにはそれを上回る“怪物”が何と3人もいるから驚きだ。両リーグでトップに立っているのは、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)で13.0。大谷のそれを4.0も上回っている。 ジャッジと同僚のフアン・ソトが10.3、ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)が9.7でこれに続く。ソトとウィットJr.はともかく、大谷の視界にジャッジの背中(RC27=13.0)が入ってくることはないだろう。 昨季まで同じア・リーグで切磋琢磨し、MVP争いを繰り広げたこともある大谷とジャッジだが、リーグが分かれた今季に関しては“9人のジャッジ”の圧勝といったところか。
2004年のバリーボンズが驚異的なRC27を記録
ちなみにシーズン60本塁打を超えるペースでアーチを描き続ける今季のジャッジ。そのRC27は、歴代でも上位に位置しているのは想像に難くないが、過去にはそれを凌駕した選手もいた。そんな一人が2004年のバリー・ボンズ(当時39歳、ジャイアンツ)である。 その年のボンズは、打率.362をマークしてナ・リーグの首位打者を獲得。45本塁打はリーグ4位、101打点は同17位と、パワー部門の数字は伸びなかったが、その年のボンズは相手投手からまともに勝負をしてもらえなかった。 145試合でボンズが選んだ四球の数は232個。うち120個が敬遠だったのだ。出塁率は.609に上り、RC27は驚愕の22.0! 04年のボンズが9人並べば、1試合で22得点を創出していた計算になる。
大谷翔平は“リハビリ中の投手”
今季の打者・大谷と20年前の打者ボンズのRC27を並べると、9.0と22.0。ボンズが圧倒しているが、今季の大谷は“リハビリ中の投手”であることも思い出しておきたい。 打者一本なら当時のボンズには到底かなわないが、投手・大谷がボンズと対峙するとすれば22点も奪われることはないはずだ。 打者一本の大谷ももちろんスーパースターであることに間違いはないが、やはり二刀流での活躍を待ち焦がれているファンも多いだろう。「50本塁打&50盗塁」を手土産に、来季以降は「20勝&50本塁打」、「最多勝&本塁打王」など、異次元の域に達する大谷の姿に期待したい。これまで何度も常識を覆してきた大谷なら決して無理難題でもないはずだ (※今季の数字は全て現地22日終了時点のもの) 文/八木遊 【八木遊】 1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。
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