Levi'sの謎ライン「RED」とは何か? コレクター集団が超解説
初期のREDは「赤耳」ならぬ「緑耳」=グリーンステッチのセルビッジ。日本の職人が織った特殊なデニムだ。日本企画でも「RED」の名品が存在する。2006年から数年間リリースされた「日本製RED」は海外コレクターにとっては謎多きシリーズだ。
それだけではない。 「2020年にジュンヤワタナベ・コムデギャルソンマンがリーバイスとコラボし『RED』を思わせるデニムを出しています。デザインがそっくりで復刻に近い。これは予想ですが『RED』が休止していた時期にそのデザインを埋もれさせたくなかったのでは」
思えばヴィンテージデニムという趣味も日本で生まれた。『RED』がいまでも日本で愛されているのは当然のことなのかもしれない。
開拓者と発掘者
最後に「また『RED』がリリースされるなら、どんなジーンズが見たいか」と聞いてみた。
「1ST」の復刻...まったく新しいデザイン...。会のメンバーからは口々に意見が挙がり論争となる。コレクターにとって「RED」の発掘は続いている。 マーケティングが加熱し、あらゆるトレンドは爆速で時代遅れになっていく。そのスピードにすこし疲れ気味の人もいるかもしれない。その一方で「RED」はアマチュアのコレクターが公式すら知らない情報を独占している、深すぎる服の世界を教えてくれた。
そこにはマーケティングの思惑を軽々と超えるユーザーの情熱がある。やはりファッションは着る人のためのものだ。