Levi'sの謎ライン「RED」とは何か? コレクター集団が超解説
「RED」の実験性と芸術性はその後のモデルでますます加速する。「REDの会」が所有する数百着のなかから一押しのモデルを聞いた。いずれも激レアだ。
・HOWARD(2004年)
「1st」と並んで「RED」を代表するモデル「ハワード」。「Strapped(溶接工)」「Blown In(建設作業員)」の職人が着古した状態を再現した超絶技巧の色落ち加工が施される。写真は「溶接工」。
・PASSIVE AGGRESSIVE(2001年)
3Dフィットにジップを走らせたロックテイストな1本。無数のスタッズが打ち込まれたバージョンなども存在。
・Bags(2007年)
深い股上と極端に短い膝下丈。個性派揃いの「RED」のなかでも痛快なまでのアンチフィット。
・All in One(2008年)
『RED』にはジーンズ以外にもシャツやジャケットなどのアイテムが存在する。特にツナギはポケット、ボタン、ベルトループ、襟などフェティッシュなこだわりが全身に広がる。 モデル名は左からAll in One(2008)、BARTHOLOMEW(2003)、COVERALL(2021)。
・BOWLEG/GUYS JACKET(2007年)
腕と脚部分が弓のように大きく湾曲したセットアップ。奇抜なシルエットに見えるが、着た時のシワの入り方が計算され尽くしている。
・FenG CHen WANG×Levi'sRed(2021年)
珍しいデザイナーズコラボ。スナップボタンで腕が脱着したり、ジャケットを重ねて縫いつけたようなデザイン。
「RED」と日本
「RED」はリーバイスのユーロ企画からスタートしたが、じつは日本と深い関わりを持っているという。 「リッキー・コフ氏はインタビューで『RED』誕生は日本市場が背景にあったと言っています。『1ST』の特徴であるヘンプ混デニムは日本の企業が開発し、しかも初期ロットは『本藍』で染められています。いつかデニムの生産地に行って『RED』誕生当時の話を聞けたら最高ですね」