Levi'sの謎ライン「RED」とは何か? コレクター集団が超解説
「私たちは各メンバーが100着以上の『RED』を所有していますが、それでも全種類を把握できているとは考えていません。いまだに新しい個体が発見されることがある。まだ見たことのない『RED』があるんです」
「販売当時の『RED』は生産数と取扱店が非常に限られている希少性も特徴でした。国内遠征は当たり前。スペインに『RED』を扱う有名店があり、そこへ寄るために新婚旅行の行き先をスペインにしたメンバーもいます。それでも当時は売れ残ってセールになっていることもありました。もちろん買い占めるわけですが(笑)」
「ほとんどのモデルが販売終了した現在では、フリマアプリ、オークション、古着屋のサイトを掘ります。1時間ごとにメルカリを見ているメンバーもいます。情報収集はリーバイスの店舗スタッフから話を聞くこともありますが、ウワサ程度です。有用なのは主に個人ブログやSNS。国内外でリリースを発見すればすぐにメンバーでシェアし、Instagramで海外のコレクターや関係者と繋がり情報交換することも。『RED』はユーロ圏発祥であるため海外ガチ勢の情報は特に濃いですね」
国境を超えた草の根活動だ。メディアの取材記事はないのだろうか。 「ほぼ存在しません。2021年に海外のジーンズ専門メディアで1度だけ『RED』のデザインリーダー(リッキー・コフ氏)のインタビューが行われ、英語記事を発見したときは湧きに湧きましたね。それ以外ではストレートに『RED』の歴史を取材した記事はありません」 中心的なデザイナーはリッキー・コフ氏とマイルス・ジョンソン氏と言われるが、2人ともメディア露出を控え「RED」を語ることを避けてきた。マーケティング視点で見ても異質であり、コレクターたちに挑戦しているようにも思える。