初めて昇進したあなたへ、「新任マネージャー」が心掛けるべき3つのルール
リーダーとしての才能は、生まれ持ったものではなく、育成するものだ。リーダーシップは経験、学習、適応力を通じて培われるスキルなのだ。ICT分野の調査・アドバイザリー企業であるガートナーの調査によると、有能なマネージャーの下で働く社員は、ハイパフォーマー(生産性の高い人材)になる確率が15倍も高い。 あなたが初めてマネージャーへと昇進したのならば、チームミーティングに臨むにせよ、重要な決断を下すにせよ、就任してから数日間は圧倒されてしまうことだろう。本稿では、マネージャーとしての基礎を形づくるために必要であり、成功への道しるべになる3つのヒントを紹介しよう。 ■チームに対して透明性を保つ 「信頼」はチームが成功するうえで最も重要な要素のひとつであり、それは高い透明性によって築かれる。そのため、まずは新任のマネージャーとして、チームとオープンで正直なコミュニケーションをとることから始めよう。チームの目標、会社の最新情報、チームに影響を与える可能性のある変化など、関連する情報を共有しよう。あなたが知っていることは何か、そして知らないことは何かを明確にするのだ。 ベストセラーとなったコミュニケーションに関する書籍『Smart, Not Loud: How to Get Not Not Work for All the Right Reasons』の著者であるジェシカ・チェンは、透明性を保ち、積極的に行動することで、信頼性を高められると述べている。チェン自身もその道のエキスパートであり、そもそも筆者が彼女とつながるきっかけとなったのは、彼女がLinkedInに投稿したパーソナルブランディングとリーダーシップについての文章だった。 チェンに、新任マネージャーと働いたときに得た教訓とは何かを聞いてみたところ、「仕事で厄介な会話に直面したら、隠れたり、それを避けようとしたりしないことが重要だ。優れたマネージャーはむしろ、何がいけなかったのか、いつ間違いが起こったのか、どうすれば機転を利かせてそれを伝えられるのかを、立ち止まって考える」と話してくれた。 「実際、信頼性の構築は肩書きや勤務年数とは何の関係もない。それは、自ら行動して得なければならないものであり、かつ最優先すべき事項なのだ」とチェンは付け加えている。 このことは、新任マネージャーがチームからの質問やフィードバックを快く受け入れる必要があることも意味している。意見に耳を傾け、それに答えることで、チームの意見を大切にしていると示すべきだ。 たとえ成功する自信がなくても、自信がある素振りを見せることで成功を掴む、という考えを好む人もいるが、この場合にはそうしないほうがよいだろう。自分を偽ってしまうと、効果的なコラボレーションに必要となる強固な本物の人間関係を築くことができなくなってしまうからだ。