全国いちご選手権、秩父市の「ただかね農園」が3年連続優勝
老舗洋菓子店「コロンバン」は東京都内で6月25日、「第3回 お客様が選ぶ!!全国いちご選手権」表彰式を行った。同選手権はコロンバンが展開するフルーツワッフルの売り場「ワッフルパレット」で今年2月、すべてのワッフルをいちごで揃えて販売して実施した。 ワッフルに使われたのは全国の産地から選ばれた高級品種や希少品種など8種。そのなかで販売個数、消費者からの評価を総合してトップとなり、優勝したのは埼玉県秩父市にある「ただかね農園」の「あまりん」。「ただかね農園」の「あまりん」は一昨年の第1回選手権、昨年の第2回選手権でも優勝しており、3連覇を達成した。 表彰式で、「コロンバン」の小澤俊文社長は「貴社の環境循環型サステナブル農法は、広い土地や労力、発酵の技術・知識などを必要とし、まさしくいちご農園の模範となる取り組み」と述べ、3連覇の偉業をたたえた。 表彰された同農園の高野宏昭社長は「妻や技術指導してくださっている方をはじめ、多くの方に助けていただいて得た賞です」と感謝の言葉を発した。また、3年前に「コロンバン」担当者からの熱意あふれる言葉をきいて選手権参加を決めたこと、つい最近、東京・原宿にある「コロンバン」の店舗に予告なしで訪問したときに店舗スタッフから歓迎を受け、「とてもありがたい思い」だったとのエピソードを語った。 「あまりん」は甘味が強く果皮は艶のある赤色。とびきりの甘さの秘密は、こだわりの土づくり。「あまりん」は近隣のワイナリーから出る「ワインの搾りかす」や近隣農家から出るもみ殻などを混ぜて発酵させたワインたい肥を栽培に利用しているという。 「ただかね農園」では例年1月中旬から5月下旬にかけて「いちご狩り」も実施している。
準優勝となったのは、千葉県大綱白里市にある「ちあきのいちご園」の「ふさの香」で園主は相田隆志さん。園の名称は夫人の名前にちなんだとのことだ。 「ふさの香」は、同県のみで栽培されている品種で、桃のようなさわやかな香りが特長。甘味が強く酸味が少ないのでおいしく食べやすいいちごである。 いちごの味は同じ品種でも、栽培方法、肥料、水やりのタイミングなどで別物になるという。「いちご狩り」用には高設栽培をしているが、これはベビーカーや車椅子を利用して来園する人々への配慮。直売所で販売するのは、園主の相田さんが、いちご園を志すきっかけになった師匠直伝の技術で栽培したとちおとめだ。