インフル患者数、過去最多に ―厚労省集計 : 43都道府県で警報レベル、九州で猛威
コロナ禍が収束し、少し気持ちが緩んでいませんか。「密」を避け、手洗いや換気を励行! 熱っぽい、せきが出るような時の外出は禁物です。
厚生労働省の集計で、全国5000の医療機関で12月23日~29日までの1週間のインフルエンザ患者報告数が31万7812人となった。現在の集計方法となった1999年4月以降で過去最多。1医療機関当たりの患者数は64.39人で、これまで最多だった2019年1月の57.09人を7.3人上回った。 都道府県別の1機関当たりの患者数は、大分の104.84人を筆頭に、鹿児島96.40人、佐賀94.36人、熊本92.56人、宮崎90.24人とと九州で猛威を振るっており、全体的に西高東低の傾向。秋田、山形、富山、沖縄を除く43都道府県で警報レベルの1医療機関30人を超えている。 2020-21年、21-22年は2シーズン連続でインフル感染者数は歴史的低水準だった。新型コロナウイルスの感染拡大で、マスク着用、手洗い・手指消毒の習慣が定着したことが、インフルエンザの予防にも効果を発揮したとみられる。 しかし、その間に、インフルエンザに対する集団免疫は低下。新型コロナの収束とともに、国際的な往来が自由化されたことで、大流行のリスクが高まっていた。 24-25年シーズンは、24年11月に全国的な流行シーズンに入り、12月下旬までの患者数が10週連続で増加している。高齢者や基礎疾患のある人は、鎮痛解熱剤を早めに購入したり、最寄りの発熱外来のある医療機関を調べておいたりするなどの備えをしておきたい。