いま、京都で見たい展覧会5選。若冲の激レア巻物、日本画の名作、アメリカのギャラリー上陸など
「開館5周年記念京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」(福田美術館)
世界初公開となる伊藤若冲《果蔬図巻(かそずかん)》を、同館が所蔵する若冲の作品約30点とともにお披露目。《果蔬図巻》は、若冲が76歳のときに描いた全長3m余りの大作。あわせて展示されるのは、現存する若冲の作品のなかでもっとも若い時期に描かれたとされる《蕪に双鶏図》や、大阪旅行の思い出をもとに制作された版画《乗興舟》など。友人らの作品もあわせて紹介することで、若冲の人生を垣間見る。レポートも公開中。 会場:福田美術館 会期:10月12日~2025年1月19日
「巨匠たちの学び舎 日本画の名作はこうして生まれた」(京都市京セラ美術館)
京都市立芸術大学の前身である京都府画学校や美術工芸学校、絵画専門学校の近代における歩みを資料によって振り返り、それら学び舎が育んだ日本画の名作を紹介。竹内栖鳳、菊池契月、木島桜谷、都路華香、村上華岳、土田麦僊、小野竹喬、堂本印象、徳岡神泉、山口華楊らの作品が出品される。 会場:京都市京セラ美術館 会期:10月11日~12月22日
「阿波根昌鴻 写真と抵抗、そして島の人々」(立命館大学国際平和ミュージアム)
沖縄島北西部に浮かぶ伊江島では、沖縄戦で住民の約3分の1が命を失い、戦後も米軍による占領により島の約6割が軍用地として接収されるなど、住民たちの苦難が続いた。1955年、「銃剣とブルドーザー」と呼ばれる米軍による強制的土地接収が伊江島で始まった際、非暴力の土地闘争をリードし、その後に沖縄で展開される「島ぐるみ闘争」への端緒を開いたのが阿波根昌鴻(1901~2002)だった。本展は、阿波根が1950 年代半ばから1960 年代半ばにかけて撮影した写真のうち約350 点を展示し、戦争や開発による土地収奪が続けられている現代社会について問いかける。 会場:立命館大学国際平和ミュージアム 会期:11月5日~12月21日
今井麗 「ARCADIA」(ノナカ・ヒル京都)
ロサンゼルスの現代アートギャラリー「ノナカ・ヒル」が京都に新たなスペースをオープン。こけら落としとして、食べ物、ぬいぐるみ、そして人気のおもちゃのキャラクターを観察して描く作品で知られる今井麗の個展が開催中。 会場:ノナカ・ヒル京都 会期:10月30日~12月21日
「伝統と挑戦 -初代竹雲斎から四代竹雲斎の世界-」(アートスペース福寿園)
茶の文化を軸に、伝統工芸から現代美術作品まで幅広く展開するギャラリー「アートスペース福寿園」にて、竹工芸家・田辺竹雲斎の個展が開催中。初代竹雲斎(1877~1937)は竹工の技法のみならず、華道や煎茶道にも励み、茶道は富永潤泉より花月庵流煎茶の皆伝を受けている。その後も現代の四代に至るまで、煎茶道の思想や哲学の歴史を重んじ、時代に沿ったクリエーションを続けてきた。伝統を守りながらも、絶えず挑戦を続けてきた歴代の竹雲斎による世界を紹介する。インタビューも公開中。 会場:アートスペース福寿園 会期:10月25日~12月22日
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