ゴロゴロ野菜にファン急増!常識破りの冷凍宅配 急成長の秘密に迫る!
厳選野菜&秘密のキューブ~「最強出来たて食感」を実現
〇常識破り1~「野菜選びは世界中から」 ゴロゴロ野菜が売りなだけに野菜の選び方には特徴がある。この日は、さまざまな産地や加工業者の冷凍ナスを取り寄せ、食べ比べていた。 「レンジ調理後に、一番おいしい状態になるような原料を選定するように心がけています」(商品企画・開発・岡﨑莉子) 単においしいものを選ぶわけではない。求めるのは、商品にして家庭のレンジで調理した時に最もおいしくなる食材だ。 「野菜たっぷり和風だしのスープカレー」などに使うナスは、加熱すると皮が柔らかくなるベトナム産を選んだ。一方、「野菜たっぷりの甘辛プルコギビーフ」に入れるブロッコリーは南米エクアドル産。エクアドルのブロッコリーは、寒暖差の激しい高地で栽培されるため、つぼみがぎゅっと締まっていて煮崩れしにくい。 「冷凍してレンジ調理した後もシャキシャキしていて、歯応えがしっかりあるのがポイントだと思います」(岡﨑) 〇常識破り2~「最強の出来たて食感」 試食イベントで初めて食べた人が「冷凍とは思えない」と言う理由はその作り方にある。 製造を委託している工場で、大勢のスタッフが手で詰めているのは冷凍しただけの野菜だ。ブロッコリー、ズッキーニ、パプリカ……何も調理していない、素材のままの野菜を袋に詰めていく。 田邊が見せてくれたのがスープキューブという塊。「スープの素。GREEN SPOONのキモです」と言う。スープだけを固めたもので、具材は入れず、だしや調味料などを合わせて煮込み、それをキューブ状に冷凍している。 「具材と煮込んでしまうと野菜のシャキシャキした食感がなくなってしまう」(田邊) 多くの冷凍食品は、工場で具材や調味料を合わせて煮込み、料理を一度完成させる。一方、GREEN SPOONは、調理していない具材とスープの素を袋に詰めて届ける。それを家庭でレンジにかけることで初めて調理が始まる。だから「温め直し」ではなく、「出来たて」が味わえるのだ。 〇常識破り3~「目にもおいしい」 新メニューの試食会は、サンプルの袋を開けるところから始まる。それだけ袋から出した瞬間を大事にしているという。田邊がチェック。野菜が主張するよう、サイズは大きめに。味だけでなく、冷凍なのに見た目も楽しめる商品を目指している。 その思いはホームページにも表れている。普通は出来上がった料理を見せておいしさをアピールするが、GREEN SPOONは冷凍の野菜から始まる。 さらにカップタイプの商品は、フタを開けた時のワクワク感と見た目を大事にするため、野菜を詰める順番までこだわっている。 「僕は味のプロフェッショナルではないので、いち消費者としてもう1回食べたくなるとか、期待を裏切らないようにしたい」(田邊)