ウレタンクリアーでボディを塗装。乾燥の間に外装類を製作【達人のプラモ術<ポルシェ911 GT3 RS(992)>】
ポルシェ911 GT3 RSの製作もいよいよ佳境に入ってきました。今回はカーモデルらしいクリアー塗装から製作を進めていきます。 【タミヤフェアで展示された「ポルシェ911 GT3 RS」の実車ホイール】
ウレタンクリアーを使ったクリアー塗装
前回は、カーボンスライドマーク(平織り・極細)を貼り込んだデカールを48時間乾燥させて、クリアーによるオーバーコート塗装をスタートしました。今回、ボディのクリアー塗装には、より光沢を求めてウレタンクリアーを使用してみました。
ウレタンクリアーとは?
ウレタンクリアーは、一般的によく使われるクリアーラッカー塗料のように溶剤の揮発で硬化するのではなく、ウレタン主剤と硬化剤を混ぜることによる化学反応で内部から硬化(2液混合タイプ)します。塗膜が硬く耐溶剤性にも優れているので、オートバイやヘルメットのカスタムペイント等で使用されています。光沢を求めるカーモデルの塗装ではよく使われている塗料でもあります。 ウレタンクリアー硬化後の光沢感が高く、塗膜がクリアーラッカーに比べて塗膜が強い(硬度が高い)のでキズがつきにくく、コンパウンド(研磨剤)を使った砥ぎ出しでありがちな下地が出てしまうといったトラブルもほぼありません。塗装にはエアブラシを使用します。 デメリットとしては、ウレタン主剤と硬化剤を混ぜた時点から硬化が始まるので、作り置きができず都度調合する必要があること。乾燥に時間が必要(24時間~)なこと。使用後のエアブラシは必ず分解洗浄が必要なこと(固まってしまったら溶剤で溶かすことができない)。また塗装に際しては、必ず塗装用のマスクをする必要があること、といったところです。 一般的によく使われるラッカー系クリアーに比べて扱いにくい塗料ですが、硬質感のあるガラスのような透明感が得られることもあって、カーモデルでは使われています。 今回使用したのは高品質なカーモデル専用色を発売しているフィニッシャーズの「ウレタンクリアーGP1(2液混合タイプ)」で、カーモデルの塗装では人気の高いウレタンクリアーです。