【図解】「緊急事態宣言」21都道府県に拡大 感染防止対策はどうなる?
新型コロナウイルス感染症対策として首相が発出する「緊急事態宣言」。昨年4月、そして今年1月、4月に続き、7月12日からは4回目となる宣言が発出されています。すでに出ている13都府県に加え、8月27日からは北海道や愛知など8道県も対象になり、計21都道府県に拡大されます。さらに石川や熊本など8県で適用中の「まん延防止等重点措置」には高知など4県が追加されます。緊急事態宣言とまん延防止等重点措置とは一体どのようなもので、どんな感染防止対策が盛り込まれているのでしょうか。 【図解】「まん延防止等重点措置」と「緊急事態宣言」の違いは?
Q:そもそも政府の「緊急事態宣言」って?
緊急事態宣言を発出するには(1)国民の生命・健康に著しく重大な被害を与える恐れがある(2)全国的かつ急速なまん延により国民生活・国民経済に甚大な影響を及ぼす、あるいはその恐れがある――の2つの要素が認められる必要があります。
Q:対象地域はどこ? どう決まるの?
政府は宣言を出す際に(1)期間(2)区域(3)緊急事態の概要、をそれぞれ示します。宣言の内容や具体的な対策は「基本的対処方針」に記され、各都道府県はそれを踏まえて対策を実施します。宣言を出したり内容を変更したりする場合は、専門家らで構成する政府の「基本的対処方針分科会」(会長:尾身茂氏)に諮って意見を聞く手続きが必要です。 3回目の宣言が沖縄県を除いて東京や大阪など9都道府県で6月20日に解除された後、東京では新規感染者が再び増加に転じました。インド由来の「デルタ株」への置き換わりが進んでいたことなどから、7月12日に4回目の宣言が再び発出されました。 当初は8月22日までが期限でしたが、東京で7月後半に連日3000人台を記録するなど急増しため8月31日まで延長し、対象地域も埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県と大阪府まで拡大。8月13日に1日の新規陽性者の報告数が全国で初めて2万人を超えるなど感染拡大に歯止めがかからず、8月20日からこれまでの6都府県に京都や福岡など7府県が追加され、期間も9月12日までに延長されました。27日からは北海道、宮城、岐阜、愛知、三重、滋賀、岡山、広島の計8道県も加わります。