10年前に大流行、「オルチャンメイク」とは結局何だったのか…「韓国コスメ」ブームを振り返る
韓国コスメにも注目が集まる
第二次韓流ブームでは、韓国コスメにも注目が集まった。美容家のIKKO氏が紹介したことにより、Etude House(エチュードハウス)、【現・ETUDE(エチュード)】 のコスメがヒット。また、MISSHA(ミシャ)のBBクリームや保湿パック、カタツムリエキス配合のスキンケアアイテムも人気になった。 現在では定番になったクッションファンデーションも「生ファンデーション」という名称でこの頃から登場。カバー力だけではなく、スキンケア成分が高いところや、トーンアップするという点も注目された。 オルチャンメイクだけではなく、韓国コスメが注目されたのは、新感覚のテクスチャーやパッケージのポップさ、そして、プチプラ価格で気軽に挑戦しやすかったというのも理由のひとつにあるだろう。 メンズメイクが注目されたのもこの頃からだ。現在ほどの広がり方ではないが、2009年に『美男ですね』で注目を浴びたチャン・グンソクの目元の印象を強めるアイラインや、同年に日本でメジャーデビューを果たしたBIGBANG(ビッグバン)のビジュアルも注目されるようになる。 当時を振り返ると、メイク方法も含めて、ティントリップもカラコンもクッションファンデーションも、現在の韓国コスメと比べると少々ナチュラルさには欠けるかもしれない。しかし、それでも今までになかった「新しさ」があった。
― SNSでさらに加速!インフルエンサーも話題になった第三次韓流ブーム(2016年頃から2019年)
第三次韓流ブームは、2016年頃からになる。第二次韓流ブームから第三次韓流ブームまで、それほど間が空いてはいないが、今まで局地的だった韓流ブームがマスに広がったのがこの頃である。 BTSやSEVENTEEN、TWICEなど次世代のアイドルもデビューし、YouTubeなどのSNSを中心に日本で注目されるようになる。第二次韓流ブームと比較すると、今度は女子高校生を中心に人気が拡大。 K-POPアイドルの人気に伴い、新大久保の街も人気になり、チーズハットクやチーズダッカルビなど、飲食店の流行も含めてさらに活気を帯びていった。第二次韓流ブーム時の頃も、イケメン通りを筆頭に注目されていたが、第三次韓流ブームではアイドルショップやコスメ専門店、インスタ映えするようなカフェが増え、原宿の竹下通りのような雰囲気に近くなる。 韓国メイクに関しては継続して人気は続き、新大久保だけではなく、各地のロフトやプラザなどのバラエティーショップにも置かれることが増えて、定番化していった。 第三次韓流ブームではK-POPアイドルだけではなく、インフルエンサーやモデルのメイクも注目されるようになる。モデルのテリがインスタグラムで大ブレイクし、その透明感のあるキュートなビジュアルは、韓国、日本だけではなく、アジア全域で注目されるようになった。テリのヘアスタイルも話題になった。テリの魅力を引き出す、丸みがあるショートボブのヘアスタイル「タンバルモリ」を真似する人が続出したのも第三次韓流ブームの特徴だろう。