10年前に大流行、「オルチャンメイク」とは結局何だったのか…「韓国コスメ」ブームを振り返る
進化する「韓国コスメ」
現在では定番となった「韓国コスメ」。 2010年頃は、新大久保や専門店など一部でしか購入できなかったが、今ではバラエティショップの大半を占め、一般化されるようになった。dasique(デイジーク)やrom&nd(ロムアンド)などの定番商品を筆頭に、新しいブランドも増え、その人気は令和でも進化し続けている。 【写真】懐かしすぎる! 平成の「韓国メイク」 平成の後期から現在まで、韓国コスメはどのように変化してきたのであろうか。第二次韓流ブームとともに、振り返ってみると、コスメの水準値が上がっていることに気が付いた。
中高年が中心だった第一次韓流ブーム
日本での第一次韓流ブームは、2003年頃になる。きっかけは、NHKのBSで放送された『冬のソナタ』だ。しかし、この頃はメイクやコスメに注目が集まるというよりも、主演のペ・ヨンジュンや俳優陣に注目が集まり、中高年を中心に盛り上がった。 『冬のソナタ』をきっかけに、新大久保の街も徐々に注目されていった。当時の新大久保も賑わっていたが、アイドルグッズは置いてあるお店はあっても、コスメなどを置いてあるお店は現在よりはまだ少なかった。 現在のように、K-POPアイドルのメイクが注目されるようになったのは、2010年頃からになる。 K-POPアイドルのレジェンド的存在でもあるKARAが、2010年に『ミスター』でデビュー。お尻を強調して踊る“ヒップダンス”が話題になり、同年には少女時代も『GENIE』でデビューした。少女時代の『GENIE』では美脚を強調した“美脚ダンス”が披露され、KARAと同様に日本で人気を得た。また、日本での人気とともに彼女たちのメイクにも「オルチャンメイク」として、注目が集まった。
―第二次韓流ブームの幕開けとともにやってきた「オルチャンメイク」(2010年頃~2013年)
オルチャンは韓国語で「顔」を意味する「オルグル」と「最高」を意味する「チャン」を組み合わせた造語で、顔がいい人を指す言葉になる。韓国では、2003年にブームになったが、現在では死語になり、ほとんど使われていない。日本では、「韓国っぽいメイク」というニュアンス的な意味合いの方が強く、韓国よりも、やや遅れてブームになった。 2010年頃の日本は、アイラインを強調し、つけまつげを使用したギャルメイクが全盛期の時代。ギャルメイクとは違うオルチャンメイクは、とても新鮮に映り、瞬く間に雑誌で特集されるようになる。 当時のオルチャンメイクのポイントは、肌の白さと涙袋のラメと黒のアイライン、平行眉、大きめの黒カラコンとティントリップにあった。目元を「盛る」にしても日本と重視するポイントが違うのが特徴的だ。当時、日本で流行していたアイメイクは、つけまつげと下まぶたのアイラインを盛ることを重視していた。 それに対して、オルチャンメイクは少しオーバーにアイラインを引き、涙袋にラメをのせて強調したメイクである。 また、リップは最初にファンデーションで唇の色を消し、内側から広がるように唇にグラデーションで色をのせていく。オルチャンメイクのプロセスをいち早くブログで紹介したざわちん曰く、目立つところを控えめにし、バレにくいところを盛るのがポイントだ。