W杯アジア最終予選で日本が入ったB組は韓国のA組に比べて「天国グループ」なのか…豪州、サウジアラビアに不気味な中国
ポット2のオーストラリア、ポット3のサウジアラビアとは、ヴァイッド・ハリルホジッチ元監督に率いられた前回のアジア最終予選でもグループBを戦った。前者と1勝1分け、後者とは1勝1敗だった日本は1位でロシア行きを決めた。 もっとも、2位サウジアラビアとの勝ち点差はわずか1ポイント。サウジアラビアと同勝ち点ながら得失点差で後塵を拝したオーストラリアもシリア代表とのプレーオフ、ホンジュラス代表との大陸間プレーオフを制してロシア行き切符を手にした。 オーストラリアとの対戦成績は9勝9分け7敗。2009年6月のアジア最終予選で喫した黒星を最後に、日本が4勝3分けと無敗を続けている。サウジアラビアとの対戦成績は9勝1分け4敗。直近では2019年1月のアジアカップ決勝トーナメント1回戦で、ボールポゼッションで大きく後塵を拝しながらも日本が1-0で辛勝している。 アジアカップ後にはエルヴェ・ルナール監督が就任。ロシアワールドカップでスペイン代表と引き分ける奮闘を見せた、モロッコ代表を率いたフランス人指揮官のもと、伝統の堅守速攻から舵を切ったボールを握るサウジアラビアの新スタイルはさらに磨かれた。 「非常に力のあるチームであり、これまでの対戦でも厳しい戦いになってきたのがオーストラリアとサウジアラビアなので簡単な試合にはならない」 ライバル勢をこう語った森保監督は、特に10月7日を見すえて「アウェイのサウジアラビア戦がかなり厳しい戦いになる」とつけ加えた。ハリルジャパン時代の2017年9月にも敵地ジッダで対戦し、酷暑下での消耗戦で敗れている。 当時はロシア行きを決めた直後の消化試合だった。しかし、今回は直後にホームで行われるオーストラリア戦とともに前半のヤマ場となる。10月のサウジアラビアには暑さが残るだけに、森保監督は日本サッカー協会(JFA)への要望も忘れなかった。 「完全アウェイでサウジアラビアに対していい結果を得るだけでなく、試合後には少しでも早く日本へ移動して、リカバリーする時間が持てるようにお願いしたい」 ただ、前回のアジア最終予選を難しくしたのは、埼玉スタジアムで対峙したUAE(アラブ首長国連邦)代表との初戦で喫した逆転負けだった。だからこそ、くしくも同じ中東勢のオマーンとホームで対戦する今回の初戦も大きな意味を持つ。 ポット5のオマーンとの対戦成績は9勝3分け。2019年のアジアカップを含めて4連勝中だが、昨年1月にクロアチア代表コーチ、イラン監督として過去に日本と対戦するなど、豊富なキャリアを持つクロアチア出身のブランコ・イバンコビッチ監督を招へい。チームが変わっている可能性も大きいと森保監督も警戒する。 「経験のある監督がチーム作りをしているので、間違いなく厳しい相手になる。相手の分析を進めながら、日本のよさを100%出し切れるように準備したい」