死者少ない要因は 専門家会議が会見(全文5)議事録どうするかは政府が決めること
宣言解除は適切だったのか
共同通信:すみません、共同通信の【ハットリ 01:44:04】と申します。尾身先生のお話にも一部の地域で感染再燃の傾向が見られるというお話がありましたけれど、連休明けの実効再生産数が1を上回る地域も見られて、あらためてなんですけれど、緊急事態宣言の解除が適切だったかどうかということについて、あらためて教えていただけますか。 尾身:解除は結局1つはっきりしてることは、もう先ほど押谷さんからの説明もあったけど、われわれは緊急事態宣言を出したときも、これは感染をまったくゼロにするということを目的にしてない。つまりこの病気は今のところゼロにはできない。先ほども言った理由です。従って、緊急事態宣言を出した、あのとき4月7日の理由は、皆さんよく覚えておられると思いますけど、あの時点でわれわれが盛んに言ってたのはオーバーシュートじゃないんですよと。オーバーシュートの始まる前に医療崩壊が来ますよと言っていたわけですよね。あそこの、4月の初旬ころから、実はもう東京なんかを中心に医療の現場が本当に危機的状況に陥っていたということは、それは全部の病院じゃないですけど、特に感染症指定病院なんかは。 こういうことが最大の理由で、なんとかオーバーシュートの軌道に入り、オーバーシュートになったわけじゃないですからね。軌道に入るのをなんとか避けたいという理由は2つあって、1つは医療の崩壊を避けたい。もう医療の崩壊寸前になっていましたから。と同時に、先ほどクラスターのことがあれしましたけど、そういうクラスターのそうした対策ができるということが目的だったんですね。
医療の体制、検査体制を総合的に判断
従って、解除の目的は実はそうした目的が実際にある程度達成できたかというのが、つまり医療機関がしっかりと余裕が出てきて、感染がある程度、ということが主なあれですね。その中で、ただ目安をしなくちゃいけないので、人口10万当たり0.5という目安を作ったということで、感染がゼロになるということじゃなくて、ある程度目安がないとなかなかあれですよね。だけどこれは感染状況だけじゃなくて、医療の体制、それから検査体制を総合的に判断。そういう中で、あの時期でよろしいんでしょうと。 もうこれは最初からわれわれは申し上げていて、この時期を仮に1日、2日やっても、地域の感染が静かに起きている可能性はどこの地域もまだあるわけですよね。そういう中で、どこかで。もう1つは社会経済とのバランスを取ろうという、そういうニーズもありましたね。そういう意味では、なかなかあの日だったのがいいのか、もう【***イチ 01:47:25】がという議論はもちろんありうるけども、どこかで判断するときに、どんどん今、経済の問題で、それによって死亡者も増えるというようなこともある中で、感染はこれから緊急事態をすぐ、の中でも実際には感染があったし、緊急事態宣言を解除したあとも感染がありうるということはもう当然なので、先ほど言ったように解除したあとに感染があったときにどう対応するかというところに、これからのしばらくの焦点はあるんだと思って。 私自身はいろんな意見があって、もう少し遅くしたほうがいいというようなこともあるけど、大まかにすると、あのことが政府の提案ですね、諮問委員会は。それについて専門家も基本的には0.5ということだけじゃなくて、医療全体が今のところなんとかできるというところに落ちたので、いいじゃないでしょうかということ。ただ、これからまたあるので、今申し上げたようなことを先ほど、これからということを、これから各都道府県も含めてやってくださいということだと思います。