【太陽フレア】今後も“大爆発”は続くか...11年周期で太陽の活動は活発化 スーパーフレア発生で甚大な被害!?研究者が解説
5月11日の夜、日本各地でオーロラが観測されました。オーロラというと北極の近くで見られるイメージですが、日本海側にある兵庫県香美町でも観測。その原因となった「太陽フレア」や、活発化しているという太陽の活動について、恒星物理学が専門の京都大学・野上大作准教授に聞きました。 【写真を見る】兵庫県で撮影されたオーロラ 北海道でもオーロラを観測 ◎野上大作:京都大学准教授 恒星物理学が専門 恒星・太陽フレアなど様々な突発的爆発現象を研究
地球10個分ぐらいの大きさ「太陽フレア」
―――まず、太陽フレアというのは太陽の表面での大爆発のことをいい、この大爆発は地球10個分の“威力”があると? 「威力というより大きさですね。太陽全体の直径が地球の100倍ちょっとありますので、写真でみるとわかるように、大きさは地球10個分ぐらいですね」 ―――この大爆発によって、「電磁波」「高エネルギーの粒子」「電気・磁気を帯びたガス」などが放出されて、日本に届くということです。地球の周りには磁場というものがあり、そこに影響があって人工衛星やGPSなどが乱れるおそれがあるということですが、この磁場とはどういったものでしょうか? 「基本的には磁石の周りにあるような磁力線とかで表されるようなものですね。小学校の理科とか習ったような、N極とS極があって、その周りをつないであるような。地球の周りにも同じような磁場がありまして、地球の北極の辺りにS極、南あたりにN極というような感じの磁石になっているような感じだと思ってもらえれば結構です。こういう感じの磁力線が地球の周りにあります」 ―――太陽と地球の距離は1億5000万kmありますが、最短8分で地球へ届くものもあるということのようですね? 「光に関して言うと1秒間で30万km進むという話なので、だいたい500秒、8分20秒ぐらいの感じということですね。電磁波による影響ももちろんあるわけですけれども、高エネルギー粒子あるいは電気・磁気を帯びたガス、こういうものはもっとゆっくり来るものではあります。それでも高エネルギー粒子はかなり速くて、光の速さの数分の1とかで届くので、最短30分ぐらいで地球に届いたりもします。電気・磁気を帯びたガスでも今回のものでは800km毎秒ぐらいの感じになったということですので、1日少しぐらいで地球に届いているというふうな感じです」