老齢年金も手取りと額面があった!厚生年金や国民年金から「天引き」されるのはどんなお金?
年金天引き額が「年の途中」で変わる理由
年金から天引きされる金額は基本的に一定です。 ただし、所得の大きな増減があれば課税額や賦課額が変わり、結果的に年金の手取り額に影響を与えることもあるのです。 なんとなく年度の初めである「4月」から変わるイメージが持たれやすいですが、金額の切り替わりは「10月」としている自治体が多いのです。 これは、6月に決定される前年度の所得をもとに1年度分の徴収金額が決定されるためです。 所得が未確定の8月納付分までを「仮徴収」と呼び、ここまでは前年と同じ金額を徴収します。そして10月に「本徴収」が始まり、2月までは同額を天引きするというわけです。 すでに年金を受給している人でも、年度途中で手取り額が変わると驚いてしまうケースはあります。都度届く通知書等には必ず目を通すようにしましょう。 ※ただし8月を本徴収の開始とする自治体もあります。必ずお住まいの自治体の情報をご確認ください。
厚生年金・国民年金の平均ひと月いくら?
ここで気になるのが、そもそもの年金の額面です。厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の平均受給額は、それぞれ下記のとおりです。 ●国民年金の平均受給月額 男女全体平均月額:5万6316円 ・男性平均月額:5万8798円 ・女性平均月額:5万4426円 ●厚生年金(国民年金を含む)の平均年金月額 男女全体平均月額:14万3973円 ・男性平均月額:16万3875円 ・女性平均月額:10万4878円 「2階建て」となる日本の年金制度において、将来は「国民年金」のみを受給する人と、「厚生年金」も受給する人に分かれます。 厚生年金加入期間がある人であっても、その加入期間や報酬によって年金額が大きく異なります。 ●厚生年金受給額ごとの人数 ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 ・30万円以上~:1万2490人 詳細を知りたいという方は、ぜひねんきんネットなどを活用してシミュレーションしてみましょう。