子どもの学習に「付きっきり」はNG? 英語教材を展開するサンリオに聞いた“子どもを惹きつける”秘密
子ども向け教育プログラムといえば、各社さまざまなアプローチの商材を展開し互いにしのぎを削っています。学力向上を主軸としたプログラムはもちろん、知育や楽しみながら学ぶスタイル、AIの導入など、まさに多種多様。とはいえ“親しみやすさ”がフックとして重要なため、キャラクターを効果的に活用することはマスト。そんななか、サンリオが展開する英語教材『Sanrio English Master』が好調とのこと。後発ながら、親や子どもを惹きつける理由とは? 子ども自身が楽しみ、飽きさせない秘訣について聞きました。 【画像】これもサンリオのキャラクター? 子どもが夢中になるその姿とは… ■親の過干渉で「ネガティブ行動」が続出!? 同志社大学との実験で明らかに 昨今はさまざまな子どもの教育プログラムがありますが、なかでも注目されているのは英語教育。小学3年生からの外国語活動が必修化され、英語教育の重要性はますますアップ! でも、「親でさえ英語がしゃべれないのに…」と不安になる人も多いでしょう。それだけにこうした教材を使おうとする人は増えており、本格的な学習スタイルから、知育や遊びながら学ぶもの、AIを活用した手軽なアプリなど、内容も価格も多種多様です。 ただ、いくら親が積極的に教材を与えても、子どもが継続して学んでくれないことには意味がありません。子どものやる気を出すために「親も一緒になってやらなくては!」と意気込んでも、共働き夫婦や忙しい家庭ではなかなか難しいもの。実際、どこまで付きっきりにならなくてはいけないのでしょうか。 2023年に英語教材『Sanrio English Master』を開発したサンリオで、エデュテイメント事業部ゼネラルマネージャーを務める太田誠二郎さんは、それについて「興味深い実験結果があります」と教えてくれました。 「同志社大学赤ちゃん学研究センターと共同で、『Sanrio English Master』を使い、ビデオを介在した英語学習の視聴実験を行いました。その結果、保護者が英語学習に一緒に取り組むことで、お子さんの英語の発話回数は4.6倍と大きく増えたんです。ところが、介入時間がある一定数を超えると、逆にお子さんから『飽きた』といったネガティブワードが増えるようになりました」 この視聴実験は、2・3歳の親子131名を対象に、ビデオを介在させた子どもの第二言語発話を促すうえで、養育者(親)の介入の有効性について検証したもの。『Sanrio English Master』のビデオを題材に実施(インプット/アウトプット/養護者からのフィードバックの3段階)。まず設定条件として、養育者がビデオ学習に「A.まったく参加しない」、「B.フィードバックのみ行う」、「C.フィードバックに加え後半から参加する」、「D.最初から最後までビデオに参加し、フィードバックを行う」の4つパターンに分けました。