子どもの学習に「付きっきり」はNG? 英語教材を展開するサンリオに聞いた“子どもを惹きつける”秘密
■付きっきりのほうが良いように見えて…親子で一緒に遊ぶベストな方法は?
一見、「D」の付きっきりパターンが理想的に見え、実際に発話も増加するように思われます。しかし、「D」では「ネガティブな行動」「ネガティブな発話」がともに増えてしまっており、「B.フィードバックのみ行う」を超える結果に。 つまり親ががんばって介入しすぎると、結果が出やすいように見えて実際は子どもがイヤになり、やめたくなってしまうということ。親がずっと一緒にいることで、甘えが出てしまうのかもしれません。太田さんはこの結果を受けて、「親子で一緒に遊ぶのは週末の20分程度がベストだと考えています」と語ります。 子どもの自主性を育むためにも、「自分の力で成し遂げた」という自己肯定感を得るためにも、親の過干渉は逆効果。これは英語学習のみならず、教育や育児全般に通じそうです。 ■子どもたちが没入する理由は? キャラクターと動画の秘密 忙しい親にとっても、「付きっきりでいなくてもいい」というのは安心材料に。『Sanrio English Master』については、「特に共働きのご家庭からは『子どもが自発的に取り組んでくれる、没入して楽しんでくれるので、家事などができて助かる』といった声を多くいただいています」とのこと。親がいなくても、子ども自身がやる気を出してくれる秘訣はなんなのでしょう。 「サンリオのキャラクターたちだけでなく、幼児が興味を持ちやすい、目で追いやすいキャラクターとして、BUDDYEDDY(バディエディ)などを開発しました。最初のきっかけとして、こうした親しみやすさやキャラクターを好きになっていただくことは大切だと考えたからです。グッズがほしいとの声に応え、10月からはグッズ販売もスタートしました」 ちなみに、ただ親しみやすいキャラクターが登場するだけでなく、ビデオ動画のタッチについてもこだわりがあるとか。 「ただ英語“を”学ぶのではなく、英語“で”学ぶを大切にした知育の側面もあります。英語を使って『手を洗う』とか『スポーツをする』ということを学ぶから、今の子どもの生活習慣にフィットしたものでないと違和感が出てしまう。そのため、動画も現代風にして、生活のアレコレを違和感なく英語で学べるようになっています。そうしたビジュアルや音、演出にはこだわっていますね」 動画視聴に慣れた今の子どもたちを虜し、没入させるのにはこのあたりにも要因があるようです。