30歳後半の社会人で「終身保険」に加入しています。結婚の予定もなく、お金を残したい人もいないので「掛け捨て保険」に変えたほうがいいでしょうか?
配偶者や子どもがいる場合、終身保険に加入して家族のために死亡保障を受けられるようにしておく方も少なくないでしょう。しかし、単身者であれば月々の負担もかかるため、掛け捨て保険のみにしたいと考える方もいるかもしれません。 そこで本記事では、終身保険と掛け捨て保険の違いや保険の選び方を解説します。
保険の基本
保険は、「公的保険」と「民間保険」に分類されます。「公的保険」とは、一定の要件を満たす人は加入が義務付けられているため、加入するか否かを検討することはありません。 一方で、「民間保険」は公的保険とは異なり、民間の企業が運営している保険です。公的保険でカバーできない内容を補うために加入するものであり、加入は義務付けられていません。 民間保険も、大きく2つの種類に分けられます。1つは終身保険・定期保険・医療保険などの「生命保険」、もう1つは自動車保険・火災保険・地震保険などの「損害保険」です。本記事では「民間保険」を「保険」として解説していきます。 ■終身保険とは 終身保険とは、死亡のリスクに備えるための保険です。死亡または保険会社が定めている特定の高度障害状態になった場合、加入時に定めた死亡・高度障害保険金が支払われます。 終身保険には満期の仕組みがなく、一定期間加入した後に解約した場合は解約返戻金を受け取れます。保険料は払い込みを一生涯続ける「終身払い」、一定年齢または一定期間で払い込みが満了する「有期払い」などのタイプがあり、生活設計に合わせて選ぶとよいでしょう。 ■掛け捨て保険とは 掛け捨て保険は、支払った保険料の返金がなく、保険期間が一定期間に定められているものです。プランによっては、終身保険と同じように死亡または高度障害状態になった場合、死亡・高度障害保険金が支払われます。 しかし、保険期間が20年である場合、20年の支払いが完了すると保険期間は満了し、保障が終了します。そして、その間に支払った保険料は戻りません。その分、保険料は終身保険に比べて割安です。