30歳後半の社会人で「終身保険」に加入しています。結婚の予定もなく、お金を残したい人もいないので「掛け捨て保険」に変えたほうがいいでしょうか?
単身でも安心の保険とは?
家族がいる場合、万が一のことがあっても家族の生活を守れるよう、死亡保障があったほうが安心です。しかし、独り身で今後も家族をつくる予定がないのであれば、自分が死亡した場合にお金を残す必要もないため、終身保険には加入する必要がないように思う方もいるでしょう。 しかし万が一死亡した場合、葬儀費用やさまざまな手続きにお金が必要になる可能性もあります。親族に迷惑をかけないようにするためには、少額でも死亡保障があったほうがよい場合もあるのです。 独り身の方は、病気やけがをして通院や療養をしなければならなくなったときが心配です。そのようなときの備えとしては、医療費の負担を軽くできる医療保険や、働けなくなった分をカバーできる就業不能保険に加入しておいたほうがよいでしょう。生活費の負担にならない範囲で、必要な保険に加入しましょう。
終身保険を続けるメリット
毎月の負担は増えるものの、終身保険を続けるのには多くのメリットもあります。 ■老後の経済的負担を軽減できる 終身保険は死亡保障だけでなく、老後の負担軽減にも役立ちます。定期保険は更新とともに保険料が変わりますが、終身保険は加入時の金額から変動がないのも特徴です。終身保険は保険料の払い込み完了以降は、保険料を払い込まなくても保障が継続できます。 ■解約返戻金がある 掛け捨て保険と異なり、終身保険を中途解約した場合は、契約からの経過期間に応じた解約返戻金が受け取れます。そのため、保険に加入しながら万が一に備えて貯蓄や資産形成ができます。 ■生命保険料控除の対象になる 終身保険をはじめ生命保険の保険料は、年末調整や確定申告により生命保険料控除の対象になります。 保険契約者が1年間に払い込んだ保険料のうち一定額が「生命保険料控除」として所得から差し引かれ、所得税や住民税の負担が軽減されます。
生活設計を立てて、保険も見直しましょう
(公財)生命保険文化センターの「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」によると、18~79歳の男女個人を対象に生活設計を立てているかという質問をしたところ、約半数が「生活設計を立てていない」と回答しています。 将来のことを考え、保険の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。 出典 公益財団法人生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部