【エルムS】不安要素が少ないナチュラルハイを推奨 ハイペース、単回収率265%データも味方に
前走の内容:平安Sのミトノオー
平安Sのラップは前半5Fが61.1秒、後半5Fが62.5秒で前傾1.4秒。ミトノオーは上手くゲートを出て逃げる形だった。前半がやや速い流れとなったが前々を走っていた馬で決着していることを考えると極端に前が不利だったわけではないだろう。また、同日の他レースでは差しも決まっていたことから差し馬が不利だったということもなかった。 これまで小回りで砂の深い地方重賞では好成績を残していたが中央重賞ではあまり結果が出ていなかった。とはいえ、ここ2戦は中央重賞でも結果を出しており、揉まれなければ十分通用することが証明されたと見てよいだろう。ただ今回はサンテックス、テーオードレフォンなど逃げたい馬も多数揃っていて簡単にはハナが取れないメンバー構成。流れが速くなりそうなのは懸念材料だ。そう考えると、一段後ろに構えられるナチュラルハイらに展開が向きそうだ。
血統解説:ナチュラルハイ、ミトノオー
・ナチュラルハイ 日本での牝祖は祖母アラビックソング。同馬は米芝中距離の重賞戦線で活躍していた。兄弟には活躍馬はいないが従兄弟にはダート短距離でJRA3勝のニシノコトダマ(父ヘニーヒューズ)がいる。スピード性能の高いファミリーだが父を引き出すのが得意なことも特徴の一つだ。 本馬は父がスクリーンヒーローだから持続性能が高くてスタミナもあるタイプに出た。逃げたいタイプが揃ったここなら中団から構えて緩やかな札幌競馬場のコーナーをジワジワと差せそうだ。 ・ミトノオー 日本での牝祖は母シダクティヴリー。ダート重賞のセリーニS(GⅢ・ダート8.5F)などを勝利した実績馬だ。ファミリーは持続性能が高く、本馬は父がロゴタイプだから牝系の良さを伸ばしたような血統構成。ただ気になるのは母父がサンダーガルチだということ。気性的に難しい馬を輩出しやすく本馬も揉まれると弱い傾向がある。 コーナリング性能の高さが持ち味の一つだが札幌ではそこまで生きてこないだろう。なんとかハナを切って自分のペースに持ち込めれば勝ち切る実力は十分だが、同型が多くハナを切れたとしてもハイペースになりそうなところが不安点だ。