無資格検査問題でIHIの満岡社長が会見(全文1)約4万件中、検査不正は211件
原因・背景の分析と再発防止策
次にこれらの事象が起こった原因と背景についてですが、これまでの調査から当社が長年にわたって培ってきた、品質の担保を組織として決定するという姿勢が欠如していたと言わざるを得ないと判断しており、誠に申し訳なく思っております。原因と背景につきましては、現時点では以下の3点に要約されると考えております。 まず第1に、安全を第一とすべき航空エンジン整備の検査記録の公的重要性に関する意識の乏しさであります。2つ目に検査職場という品質保証上、重要な職場に対するマネジメント層の関与不足、3つ目に資格が必要な業務を伴う検査職場における実施教育制度の不明瞭さでございます。 次に再発防止についてですが、当社は今後の調査、対策を徹底すべく、すでに社長が直轄する全社重要不適合対策委員会を設置しており、役職員一同、信頼の回復に向けて対策に取り組んでまいる所存であります。その具体的な詳細は追って公表いたしますが、現時点、その柱は3点と考えております。その妥当性については、外部の有識者に検証いただきながら実行してまいります。 1つ目が、コンプライアンス教育の全面更新であります。2つ目が航空安全管理体制の抜本的改善であります。3つ目が、業務規定実施体制の見直しであります。現在、国土交通省の調査が続いており、引き続き国土交通省に全面的に協力をしてまいります。また現在、自主的に停止しております民間航空機エンジン整備事業に関わる検査作業の再開につきましても、再発防止策の確実な実行を急ぎ、国土交通省のご指導を賜りながら慎重に検討してまいります。私からは以上でございます。 司会:続きまして質疑応答に移らせていただきます。ご質問のある方は挙手していただき、順番に指名させていただきます。誠に恐縮ではございますけども、たくさんの方が本日、おみえのため、お1人2問でお願いしたいと存じます。係の者がマイクをお持ちしますので、会社名とお名前を頂戴いたしましてから、ご質問をお願いいたします。 【書き起こし】無資格検査問題でIHIの満岡社長が会見 全文2へ続く