QRコード決済と電子マネー、年間の決済額が大きいのはどっちの決済方法?
お店や使う場所によって「QRコード決済」と、交通系ICなど「電子マネー」を使い分ける方も多いのでは? その場合、気になるのはPayPayに代表されるQRコード決済と、Suicaに代表される電子マネーはどちらが世の中で広く使われているのか、という点です。 【画像でわかる】アナタはどっち派? 交通系ICカード「Suica」と「PASMO」のメリット&デメリットを徹底解説! 約10年前であればPayPayは世の中に存在しておらず、Suicaなどの存在感は圧倒的でした。しかし2024年現在ではQRコード決済が電子マネーを追い越している可能性もあります。そこで、2023年時点の年間決済額をもとに、両者の普及状況を見ていきましょう。
QRコード決済と電子マネー、年間の決済額が大きいのはどっち?
結論から言えばQRコード決済の方が、電子マネーよりも「はるかに使用されている」と考えられます。具体的には、2023年時点でのキャッシュレス決済の決済額の内訳において、QRコード決済の占める割合が電子マネーを大きく上回っています。具体的に見ていきましょう。 ■QRコード決済の年間の決済額
経済産業省が2024年3月に発表したキャッシュレス決済比率に関する資料によると、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%。総額は126.7兆円です。そのうち、QRコード決済は8.6%で10.9兆円となっています。つまり年間で10兆円以上、QRコード決済で買い物など決済が行われています。 また、日本経済新聞によると、スマホ系アプリのQRコード決済の回数は2023年で93億回だったそう。前年に比べて3割増加しており、クレジットカードに次ぐ第2のキャッシュレス決済の手段として、完全に定着した感が強いです。 ■電子マネーの年間の決済額
先に触れた経産省のキャッシュレス決済比率の調査では、電子マネーが占める割合は5.1%。決済額の総額は、6.4兆円です。ちなみに同調査によると電子マネーの割合は年々右肩下がりです。過去に遡ると2020年は7.0%、2021年は6.3%、2022年は5.5%でした。 なおこの数値は「交通系IC」の数字ではなく、「電子マネー全体」の比率と決済額です。つまり「Suicaのみ」など交通系IC単体で絞り込むと、より額は小さいでしょう。また近年の右肩下がりの傾向からすると、2024年もさらに割合は減ると見られます。