「お好み焼き」と「ピッツア」は遠距離恋愛関係!? 凄い共通点と驚きがあるんだ!
「本当に全部同じ料理なの!?」と驚くほどに種類が豊富
そろそろ、いい時間になってきた。ここで難しい質問をしよう。あなたにとってのお好み焼きは、広島派? それとも、関西派? 日本に住んでみないとどこが違うのか分かりづらいかもしれないけど、実は同じものだと思わないほど、違いがあるよね。 今までたくさんのお好み焼きを食べてきた僕は両方好きで、選ぶのが難しすぎる。広島焼きは、生地・キャベツ・具材をひとつずつ重ねて焼いていくという重ね焼きのスタイル。それぞれの具をしっかり味わえて食感まで楽しめるのが美味しいポイントだ。関西焼きは、焼く前に生地とキャベツを混ぜて焼くという混ぜ込みスタイル。全部混ぜてから焼くから作りの楽しさが少し減るけど、ひと口ごとにすべての具を味わえてより濃厚な食べ方になる。 実は、ここにもピッツァとの共通点が隠れているんだ! 例えば、ナポリではピッツァを揚げて食べるし、カルツォーネやポルタフォーリオ(両方とも折り畳まれたピッツァ)は、中に入れる具材が地域によって異なる。生地の作り方、乗せ方、具のこだわり、焼き加減、耳が分厚い、薄い、クランチ感ありなしなど、違いを挙げたらキリがない。全部並べてみたら、「本当に全部同じ料理なの!?」となる可能性が高いよ! ピッツァもお好み焼きも小麦粉で作られていることを考えると、日本とイタリアは遠距離恋愛のように見えていて、テンション上がっちゃうね。みなさん、今日は広島風を食べる? 関西風にする? もしかして、マルゲリータにしちゃう?
● マッシ
本名はスガイ マッシミリアーノ。1983年、イタリア・ピエモンテ州生まれ。トリノ大学院文学部日本語学科を卒業し2007年から日本在住。日伊通訳者の経験を経てからフードとライフスタイルライターとして活動。書籍『イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ』(KADOKAWA)の他 、ヤマザキマリ著『貧乏ピッツァ』の書評など、雑誌の執筆・連載も多数。 日伊文化の違いの面白さ、日本食の魅力、食の美味しいアレンジなどをイタリア人の目線で執筆中。ロングセラー「サイゼリヤの完全攻略マニュアル」(note)は145万PV達成。
文・写真/スガイ マッシミリアーノ 編集/森本 泉(Web LEON)