「お好み焼き」と「ピッツア」は遠距離恋愛関係!? 凄い共通点と驚きがあるんだ!
イタリア生まれのフード&ライフスタイルライター、マッシさん。世界が急速に繋がって、広い視野が求められるこの時代に、日本人とはちょっと違う視点で日本と世界の食に関する文化や習慣、メニューなどについて考える企画です。
皆さん、自分の好きな具材を入れて丸く形を作り、焼きながらニヤニヤと最高の時間を過ごせる食べ物は何だと思う? ヒントは、汗をかきながら切って食べる作業を繰り返し、気づけば完食してしまうものだよ。正解はピッツァではなく、お好み焼きだ! 真夏でも食べたくなるこの気持ち、わかるよね? 18歳の初来日の時、お好み焼きを食べていた記憶がある。当時から未だに残っている印象は、「これはピッツァじゃないか!?」。形も切り方も、そのまんまだ。しかも面白いのは、お好み焼きがイタリア語では「pizza giapponese(日本のピッツァ)」や、「frittata giapponese(日本の卵焼き)」と訳されること。日本人から見ると、全然別物だよ! と思うかもしれないけど、「お好み焼き」にはイタリア人が好きにならざるを得ない、すごい共通点や驚きが隠されているんだ。今日はそれを、皆さんにご紹介しよう。
お好み焼きとピッツァって実は共通点がいっぱい
お好み焼きの本来の意味は、「好きなものを焼く」。これはある意味、イタリア料理でも珍しくはないね。ピッツァもまた種類が多くて、とにかく好きなものを乗せて焼く。パイナップル以外なら何でもありだ(笑)。豊富なバリエーションがあって、食べたい味と量を調整できるのも共通点の一つ。 ※ピッツァにパイナップルをのせるヤツの気が知れないね。僕は絶対合わないと思う!
イタリア現地の飲食店に行ったことがある人はわかると思うけど、ピッツァは職人が作っているところを見られて、注文してから来るまでドキドキ感が止まらない。それってお好み焼きでも同じじゃない? しかもお好み焼きは、さらにレベルアップの仕組みがある! 初めて体験した時に驚きと興奮が止まらなかったのは、鉄板の前に座って、生の食材を渡されて自分で作るスタイルだ! イタリアでは食べ物は調理された後に運ばれてくるのが一般的で、日本のように自分で調理するやり方は斬新で、非常に面白い発想。僕も当時は自分で作るということに慣れていなくて、「美味しいかな?」「食べられる?」と考える暇がないくらいに作業に力を入れていたよ。 今も観光中の外国人を見るとまったく同じ雰囲気で、とにかく楽しそうに作ったり、失敗しながら笑ったりしていて、日本の食文化はこんなに人を楽しませるなんてすごいなと、改めて感じている。説明なしで楽しんでバクバクと食べて! こんなの、なかなかないよ‼