北海道で“映画と美食の祭典”が立ち上がった背景。大泉洋ら所属事務所が新たなチャレンジに挑む
鈴井貴之、大泉洋らが所属するクリエイティブオフィスキューといえば、北海道に根ざし、食をはじめとする北海道の魅力にさまざまな角度から光を当てたエンターテインメントを模索してきた芸能事務所。 【写真】美食の町、スペインのサン・セバスティアン映画祭では食と映像をつなげた取り組みを行う 2022年12月に札幌市および北海道新聞社と「映像を活用した札幌の食と文化の魅力発信に関する連携協定」を締結。その取り組みとして、今年11月22~24日の3日間にわたって「北海道フードフィルムフェスティバル」を行うことになった。
■北海道の食とエンタメの融合 こちらは北海道の強みである食と発信力のある映像を軸に、“札幌だからこそ可能な取り組み”の実現を目指し開催するもので、「北海道の食文化の発展と担い手(生産者・料理人・クリエイター)の育成」「魅力・ブランドの確立とゆるぎない競争力の獲得」などをビジョンとして掲げている。 今年3月19日から21日には、札幌市内各所で「北海道フードフィルムフェスティバル プレイベント」が実施され、62席を用意したシネマディナーをはじめ、上映プログラムでも完売の回が出るなど、大盛況となった。
そしていよいよ11月22日からは東1丁目劇場施設をメイン会場に札幌市内各地の映画館、そして市内で営業するレストランと連携して、食と映画を楽しむ機会となっている。 また期間中は大泉洋、安住紳一郎、小雪、小林薫、斎藤工、三島有紀子、本広克行、パティシエの辻口博啓、フードスタイリストの飯島奈美など、映画界、料理界を代表するゲストが登壇し、映画や食の魅力を語る予定となっている。 スペシャルサポーターは、これまでに数多くの映画作品に出演し、北海道の美味しいものをこよなく愛する、大泉洋、安田顕ら人気俳優が所属する演劇ユニット「TEAM NACS(チームナックス)」のメンバーが務める。
今回は本映画祭を企画したクリエイティブオフィスキューの伊藤亜由美社長にインタビューを敢行。この取り組みの成り立ち、北海道への思いなどを聞いた。 ■北海道舞台にした3本の映画 クリエイティブオフィスキューでは、北海道・洞爺湖町月浦のパンカフェを舞台にした2012年公開の映画『しあわせのパン』(出演:原田知世、大泉洋ほか)、北海道・空知のワイナリーを舞台とした2014年公開の『ぶどうのなみだ』(出演:大泉洋、安藤裕子、染谷将太ほか)、そして北海道せたな町のチーズ工房を舞台とした2019年公開の『そらのレストラン』(出演:大泉洋、本上まなみほか)という3本の映画を企画・製作してきた。「北海道フードフィルムフェスティバル」の構想はまさにこの3本からはじまった。