「AIM C」

アユートは、同社取り扱いブランドAZLA（アズラ）から、空間の前後や音の距離感の表現に注力したUSB Type-C接続のイヤホン「AIM C（エイム・シー）」を、10月19日（土）に発売する。価格は4,400円（税込）。 一般的にイヤホンでは再現が難しいとされる前後の空間表現、音の距離感表現にこだわった “3Dサラウンドサウンド” チューニングを施し、FPSやオープンワールドといった的確な空間認識が必要なゲームジャンルや、ASMRコンテンツを臨場感たっぷりに楽しめるとするイヤホン。 接続端子はUSB Type-Cを採用し、PCM 96kHz/24bitまでの再生をサポート。またUAC（USB Audio Class）1.0対応のため、PlayStation 5やNintendo Switchといった家庭用ゲーム機でも利用可能としている。ケーブルにはインラインリモコンマイクも搭載する。 ドライバーユニットは、ハイレスポンスな8mmダイナミック型ドライバー1基を搭載。ハウジング素材にはアルミを採用して共振を抑え、背面には排圧穴を設けて装着時の音のこもりを軽減した。ノズルは一般的なイヤホンよりも口径を小さくし、耳の小さなユーザーでも快適に装着できるよう調整。その上、独自の「フィボナッチフィルター」を装着することで、クリアかつハイトーンなサウンド再生が可能だという。 装着スタイルは、ケーブルを耳にかけるのではなく、耳から直接下方に垂らすストレートタイプを採用。ケーブルはノズルに対して107度の角度がつけられており、耳と当たりにくく、イヤホンを耳に密着させやすいとしている。 イヤーピースには、100％医療用シリコン製の「SednaEarfit SE1500」が6サイズ（SS/S/MS/M/ML/L）同梱。高い遮音性とともに耳道に優しくフィットし、またホーン型の内部構造で音をストレートに耳へと届け、サウンドステージの再現性を高めた。ほか、持ち運び時にハウジングの傷つきを防ぐシリコン製カバーやキャリングポーチが付属する。 再生周波数帯域は10Hz - 20kHz、感度は107dB SPL/mW（＠1kHz）、インピーダンスは16Ω（＠1kHz）。質量は約17g。 ■編集部インプレッション ～ “音の響き” を敏感に描き分ける 今回発表された「AIM C」を、ひと足早く試させていただくことができた。いくつか動画やゲーム音響を聴いた印象は、音の “響き” の違いをとても明瞭に描き分けるイヤホンということ。実写動画やASMRならマイクから、ゲーム音響ならプレイヤーから、その音が遠い音なのか近い音なのか、距離によって響き方が露骨に変化する。 Netflixで配信中の某バラエティ番組で、マレーシアのジャングルを歩く回を視聴すると、上に書いた特徴が非常に分かりやすく、面白い体験になった。ジャングルの中でひっきりなしに鳴く鳥や虫の声が、カメラに対して上下左右あるいはどれぐらいの高さに居るのか、響き方の違いひとつでスッと頭に入ってくる。 画面外にいる出演者のカメラからの距離も、何なら動物を見つけたとき声にこもる力の入り加減まで、たやすくイメージが湧く。映像／音声ともにハンディサイズのビデオカメラで収録されているはずだが、それでもイヤホンによってはこれほど情報を描き分けられるのだろうかと今更関心してしまったくらいだ。 小さな筐体とイヤーピース「SednaEarfit SE1500」による、耳に重みや圧力を感じさせない軽い着け心地も好印象。FPSゲームやASMRのような相性の良いコンテンツでは、価格に見合わない面白い実力を発揮してくれそうなイヤホンだ。