篠原拓朗選手(No.65 LEON PYRAMID AMG)「本当に全部がうまく噛み合っていた」 | SUPER GT 2024 第6戦 SUGO【SUPERGT あの瞬間】
── リスタート後は、No.45 PONOS FERRARI 296との長いバトルが続きました。前を追うなかで、どう攻略しようと考えていたのでしょうか? 狙いを定めることはできたのですか?
篠原:そうですね。乗ってる僕としては、わりと一瞬だったんですが、あとからバトルをどれぐらいしていたのか周回数を聞いて、「結構長いこと走ってたんだな」あとから実感しましたね。
(路面が)だんだんドライアップしていく一方で、コーナーのクリップ付近ではまだ濡れてるコーナーがありました。チャンピオン争いも含めて着実にポイントを獲って重ねていきたいというなかで、オーバーテイクに関しては、リスクが多すぎるところを選ぶよりも確実に一回で仕留められるところをずっと探していました。もちろん、最初に追いついてすぐには抜きたい気持ちがありましたので、いろんなところで行ってみよう(仕掛けてみよう)としましたが、途中でチームからも「着実に行こう」と無線をもらいました。それで僕も一回リセットできたので、ああいう戦いができたかなと思います。結果的に、本当に一回でオーバーテイクできて良かったです。
── チーム監督はドライバーとしても経験豊富な黒澤治樹さん。今回のような難しい展開のなかでも強い戦いをするにあたり、その存在は大きいですか?
篠原:ものすごく心強いですね。何かあったときに、もちろんチームの監督としての重要なポジションもありながら、ドライバーの思いだったりとか意見というのをものすごく理解してくださっています。レースの組み立てもそうですし、いろんなところで支えていただいてます。
── その後、後続とも差がつきました。今回は不確定要素の多いレースでしたが、どのあたりで優勝できると思いましたか?
篠原:実際は、チェッカー受けてからやっと(勝利の)実感が湧いた形でした。コースの濡れてる部分とかそういう不確定要素が完全なドライ(コンディション)よりやっぱり多いので、本当に着実に走り切ることだけを考えていました。途中で一回、本当にトップなのかなと思って、チームにも「トップなんですよね?」と聞いてしまったりしながら(走る)、という部分もありました。一応、目の前にいるクルマは全部抜かなきゃと思って抜きましたが、最終確認じゃないですけど、ちょっと不安になって(苦笑)。