なぜカーリング43歳の“最強”リザーブ石崎が涙するメンバーに「ちゃんと銀メダルを喜ぼう」と声をかけたのか
最新の世界ランキングを比べれば、日本の7位に対してイギリスは8位。ともに昨年末にオランダで開催された世界最終予選を勝ち抜いて北京五輪の出場権を獲得し、迎えた1次リーグでも5勝4敗でカナダを含めた3ヵ国が並んだ。 勝ち抜けるのは2ヵ国。決着は各試合前に先攻、後攻を決めるラストショットドローの平均値を競うドローショットチャレンジに委ねられ、イギリスが3位で、日本はカナダにわずか9.44cm差の4位でそれぞれ1次リーグを突破した。 迎えた18日の準決勝。イギリスは世界ランキング1位で平昌五輪金メダルのスウェーデンを、日本は同2位で世界選手権を連覇中のスイスを撃破。実力伯仲ぶりを物語るように、決勝はショットのわずかなズレがことごとく得点に結びついた。 日本が先攻だった第1エンド。イギリスに1点を“取らせたい”日本は、藤澤が最終投でNo.1を獲得するも、ストーンの並びが少しだけずれてしまう。すかさずミュアヘッドが日本のNo.1だけを動かす鮮やかなショットを決め、2点を先制した。 後攻の第2エンドで日本は1点を返した。しかし、藤澤の最終投はダブルテークアウトを狙い、さらに日本のストーンも外に出すブランクエンドを狙った。理想通りのショットが決まれば、第3エンドも日本が後攻となる。しかし、結果はイギリスのストーンをひとつ弾き出しただけで、1点を確保しただけに終わった。 逆に第3エンドは1点しか取れない最終投で、後攻のイギリスに計算通りにブランクエンドとされる。藤澤が最終投で絶妙の位置にガードを置いた第4エンドでイギリスを1点に抑えた日本は、後攻となる第5エンドで複数得点を狙った。 しかし、ハウス内へストーンをためたイギリスは、ミュアヘッドが最終投で絶妙のドローショットを決めてNo.1、No.2、No.4を占める。藤澤は3つのストーンすべてを弾き出す起死回生のショットを狙うもひとつにとどまり、しかも僅差でNo.1も逃した。痛恨のスチールを許して、1-4と点差を広げられてハーフタイムを迎えた。
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