2.【比較】施設別に見る老人ホームの費用一覧

　老人ホームを選ぶとき、費用について悩む人も多いでしょう。老人ホーム選びが難しい理由の一つに、価格体系の複雑さがあります。 　ここでは、老人ホームの種類別で入居一時金、月額利用料をご紹介します。なお、料金はあくまでも目安です。 （1）介護付き有料老人ホーム 　 　介護付き老人有料ホームは、24時間体制で介護職員が配置されているのが特徴です。手厚い介護・看護サービス、豪華な設備、人気のエリアなど民間施設ならではの特色を打ち出しているところもあります。 　入居一時金　0～数億円 　月額利用料　15万～数十万円 （2）住宅型有料老人ホーム 　住宅型有料老人ホームとは、食事や生活支援サービスがついている老人ホームです。介護サービスを利用するときは、外部事業所との契約が必要です。 　人員配置に基準がないため、提供される介護サービスは施設ごとに大きく異なります。要介護度が上がると住み続けることが難しくなる施設がある一方で、手厚い介護・看護サービスを提供している施設もあります。 　入居一時金　0～1億円 　月額利用料　10万～数十万円（介護費別） （3）サービス付き高齢者向け住宅 　サービス付き高齢者向け住宅（サ高住）とは、安否確認と生活相談サービスを提供する賃貸住宅です。サービス内容は、それぞれに大きな違いがあり、オプション料金を設定しているところもあります。 　住宅型有料老人ホームとの違いは、契約形態です。サ高住は一般的な賃貸住宅と同じ建物賃貸借方式、住宅型有料老人ホームは利用権方式の契約を結びます。 　入居時費用　0～数十万円 　月額利用料　10万～20万円（介護費別） （4）グループホーム 　グループホームとは、認知症の人が暮らしやすい環境が整った、家庭的な雰囲気の小規模な施設です。入居条件には「原則65歳以上」「要支援2以上」「医師から認知症の診断を受けている」などがあります。 　入居一時金　0～数十万円 　月額利用料　15万～30万円 （5）特別養護老人ホーム 　特別養護老人ホームとは、重度の要介護認定を受けている人のための施設です。「特養」と略されることが多く、料金が安いため入居希望者が多いのが特徴です。 　入居一時金　0円 　月額利用料　5万～15万円 （6）介護老人保健施設 　介護保険老人施設とは、退院後に自宅に戻るためのリハビリを行う施設です。入居期間は原則3カ月間です。 　入居一時金　0円 　月額利用料　5万～17万円 （7）介護医療院 　日常的な医療ケアと生活施設を兼ね備えた施設です。医師や看護職員が常駐しているため、看取（みと）りの対応も可能です。「介護療養型医療施設」は、2024年3月末までに廃止となり、全て介護医療院へと転換しています。 　入居一時金　0円 　月額利用料　6万～17万円 （8）ケアハウス 　ケアハウスとは、身体機能の低下などが認められる人、高齢のため一人で生活することに不安が認められる人が入所されている施設です。 　生活支援や安否確認をおこなう「一般（自立）型」と、介護サービスが利用できる「介護型」の2種類があります。介護が必要になっても住み続けられるか、提供されるサービス内容など、事前の確認が必要です。 　入居一時金　0～数百万円 　月額利用料　8万～20万円