辛口の敵地メディアもベテラン投手もルース”聖地”での大谷翔平”二刀流快投”を絶賛「この先100年見ることができないことかも」
エンゼルスの大谷翔平(27)が5日(日本時間6日)、敵地のボストンで行われたレッドソックス戦に「3番・投手」で先発出場。投げては7回を99球6安打11奪三振無四球の無失点に抑え、打っては2安打でタイムリーも放ち、チームは8-0で快勝し今季3勝目を手にした。“元祖二刀流“のベーブ・ルース以来、およそ103年ぶりとなる“聖地”フェンウェイパークで二刀流として活躍を見せたことを辛口で知られる敵地ボストンのメディアも絶賛した。
「ベーブ・ルースも誇らしい気分だろう」
条件は厳しかった。 ナイターの翌日のデーゲーム。しかも延長10回にもつれ込み10-5で勝った前日ゲームの終了が22時54分。「3番・DH」でフル出場していた大谷は「ぎりぎりまで寝ていた」というが、わずか14時間42分後に先発マウンドに立ったのだ。疲労が不安視されていたが、初っ端からストレートは158キロをマーク。 走者を出したが、3三振を奪うスタートを切り、3回二死一、二塁の場面では、4番のマルティネスに全球ストレート勝負を挑み、空振りの三振に打ち取るなど、7回を6安打11奪三振に抑え、スコアボードに7つゼロを並べた。 打者としても”大谷ルール”で降板後、DHに入った8回にレフトオーバーのタイムリーで自らの勝利を手繰り寄せる4点目をたたき出して8-0の快勝に貢献。ベーブ・ルースを生んだ地で躍動した。 辛口で知られる敵地のボストンメディアも大谷の活躍に舌を巻いた。 ボストンヘラルド紙は「レッドソックスが連敗する中で大谷がフェンウェイパークでの初先発で圧倒する」との見出しを取り、「不振のレッドソックス打線は、その状況で大谷と対戦しなければならなかった。キャリアで初となったフェンウェイパークの先発で二刀流で大評判の大谷が、きっとベーブ・ルースを誇らしい気分にさせたであろうパフォーマンスを見せた。0-8で敗れたレッドソックスを完全に圧倒し、マウンドで7回無失点、打席で2安打と活躍して観客を驚嘆させた」と伝えた。 記事は「1919年のベーブ・ルース以来、初めてフェンウェイパークで、上位打線の4人のうちの1人として(3番打者)先発マウンドに立ったことで、大谷の出場は歴史的なものとなった」と、二刀流スターの“聖地“登場が記録的だったことを紹介。 「彼はさらに力強い印象を残して見せた。大谷は期待以上だった。昨季ア・リーグのMVPとして46本塁打を放った大谷は、フェンウェイを訪れた投手の中で最近の記憶の中ではベストの投球のひとつを披露した。彼は11三振を奪い、信じられない29の空振りを奪い99球のうち81球でストライクを奪った。彼はフェンウェイパークで投げた相手チームの投手として、7回無失点で少なくとも10三振を奪って無四球だった歴史上4人目の投手となった」と称賛した。 その上で、レッドソックス先発リッチ・ヒルのコメントをこう伝えた。 「彼はリーグで最高の選手。全員が疑いなく賛同すると思う。あのような選手が現れることはとても特別なこと。過去100年にわたって見ることができず、もしかしたらこの先の100年で一度も見ることのできないことを今目にしていることについて我々は本当に感謝すべきだと思う」 42歳のベテラン左腕は大谷に最高の賛辞を贈った。