木村花さん出演「テラハ」打ち切りはわずか4行のサイト発表…なぜフジは制作中止理由と経緯、再発防止へ検証の必要性を記者会見を開き明らかにしなかったのか?
人気女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が生前に出演していた恋愛リアリティ番組「テラスハウス」の制作中止が27日、フジテレビのテラスハウスの公式サイトとツイッター、並びに番組を制作していた制作会社「イースト・エンタテインメント」の公式サイトで発表された。木村花さんは、同番組での言動を巡ってSNS上を飛び交った誹謗中傷に心を痛めており、一人の未来ある女性の人生を奪った原因になったとみられる「ネットいじめ」は、海外の主要メディアが取り上げるほど社会問題化していた。さらに誹謗中傷の呼び水となった番組の制作方法と、無防備だったSNS対策に対して批判の声が殺到していた。 27日にサイト上で発表された”番組打ち切り”の文書は、「この度、番組に出演されていた、 木村花さんがご逝去された事について、 改めてお悔やみ申し上げます。 またご遺族の方々にも深く哀悼の意を表します。尚『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』に関しましては、制作を中止する事を決定致しました。この度のことを重く受け止め、今後も真摯に対応して参りたいと考えております」という、わずか4行の簡単なものだった。 その打ち切のりニュースを受け、SNS上では、番組の問題点の検証を求めるような声が多く届けられているが、悲劇の引き金となる番組を放映、制作した側が、たったこれだけの内容で制作中止を伝えたことに、ある意味、驚かされた。 打ち切りを決めた理由や、今後の再発防止に局として、どう取り組んでいくのかについても、まったく明らかにされていなかったからだ。 そもそもなぜ記者会見を開かなかったのか。 「今後も真摯に対応して参りたい」という曖昧な言葉ではなく、より具体的に、制作中止を決定した経緯、「第二のテラスハウス事件」を起こさないための番組の検証、そのための第三者委員会の発足などをセットにして会見を開き説明すべきではなかったか。一人の素質ある女子プロレスラーの死に真摯に向き合うのならば、それなりの説明責任がある。 「制作中止を決定しました」の公式サイト報告で、すべてに幕を引こうとするのは、あまりに身勝手で無責任である。