亡き木村花さんの母が「花のプライバシーを守るために触れないでほしいと泣いて頼んだ結果がこれですか」と切実に訴えた”報道二次被害”…問われるメディアの品位と倫理
22歳の若さで亡くなった人気女子プロレスラー木村花さんを悼み悲しむ声と生前の彼女を苦しめたSNSによる誹謗中傷問題の波紋は今なお広がり続けている。その一方でメディアによる過熱報道が遺族を傷つけるという二次被害の問題が起きている。母で元女子プロレスラーだった木村響子さんは26日にツイッターを更新。「連鎖を生まないために、花のプライバシーを守るために触れないでほしいと泣いて頼んだ結果がこれですか。誰も信用できない。弔う時間をください」と訴えた。 響子さんは24日に「マスコミの皆様へ」と題して「警察やスターダム事務所に詳細を問い合わせるのはおやめください。お仕事に詳細(原文ママ・支障の意味か)がでてしまいます。 死者のプライバシーをどうか尊重してあげてください。ギリギリのところで闘っているひとたちの背中をおさないでください。もう誰ひとりも傷つけないでください」と呼び掛けていた。だが、捜査関係者への取材をもとに木村花さんの死因に関する詳細な報道が次々とあり、怒りにも似た悲痛な呼びかけを再度、行ったのだ。 それらの過熱報道は女手ひとつで大事に育てた娘を失った母の悲しみにさらに追い打ちをかける事態となっている。 木村花さんが所属していた女子プロレス団体「スターダム」も26日、公式サイトにて「木村花選手のご逝去につきまして」というメッセージをアップした。 「木村花選手のご逝去については、警察による判断の結果、事件性は無いものと伺っております。より詳しい死因等につきましては、ご遺族のご意向により公表を差し控えさせて頂きます。こちらの詳細については、今後も当社の会見、リリース等において、公表を行う予定はございません」 死因について公式に発表しない方針を明らかにした。 そして、さらに過熱する取材問題に関して、「マスコミの皆様、ファンの皆様におかれましては、何卒ご容赦、ご配慮くださいますようお願い申し上げます。またご遺族並びに、当社所属選手等への取材は、現状の状態を鑑み、控えて頂きますよう何卒お願い致します。加えて、近隣の住民の方のご迷惑にもなりますので、ご遺族や、選手の自宅、事務所、練習場等への張り込み、訪問はご遠慮下さい」と要請した。 また木村花さんの葬儀などについては、「内々に行いたいというご遺族のご意向により、日時や場所の公開は控えさせて頂きます。マスコミ、ファンの皆様はご配慮頂きますようお願い申し上げます」とも報告した。