【元警察官】が答える!「アルコール検知器っていいもの?」性能は高いが、頼らないのが◯
お酒を飲んだ直後なのに反応しなかった! 運転しても大丈夫?
アルコール検知器の検査結果は信用できますが、それでも絶対とはいえません。 たとえば、お酒を飲んだ直後や飲んでいる最中にアルコール検知器を使っても反応せず、数値が「0」になることがありますが、こんなときは要注意です。アルコール検知器は、血液に溶け込んだアルコールがガスになり呼気に含まれて吐き出されることでアルコールを検知します。つまり、アルコールが血液に溶け込む前だと、機械がアルコールを検知できないことがあるのです。 しかも、アルコール検知器はごく微量のアルコールでも反応するよう精密に作られており、反対に強いアルコールを検知させようとすると機械が故障してしまう可能性があります。 お酒を飲んだ直後や飲んでいる最中ではアルコール検知器が正しく働いてくれないので、検査結果が「0」だったとしても、絶対に運転してはいけません。飲酒直後や飲酒中ではなく、「もうそろそろ大丈夫だろう」などと考えがちな数時間後のほうが高い濃度が検知されるということを覚えておきましょう。
アルコール検知器は本当に信頼できる? 購入時のポイントは?
アルコール検知器そのものは信用できるものです。しかし、アルコール検知器によって検知されなかったからといって「運転してもいい」と判断するのは間違いです。 アルコール検知器に頼って運転の可否を決めることは、メーカー・販売者のいずれも保証していません。「アルコール検知器を使って大丈夫だったから運転したのに警察に検挙された」とメーカーや販売者を責めてもムダです。 もちろん、警察にそんなことを主張しても相手にしてくれません。そもそも検挙基準に満たない量でも身体にアルコールを保有している状態での運転はすべて禁じられているのですから、0.01ミリグラムでも検知されている状態なら運転は控えるべきです。 アルコール検知器を購入する際は「アルコール検知器協議会」の認定品かどうかも注目してください。アルコール検知器はさまざまなメーカーのものが販売されていますが、一般社団法人アルコール検知器協議会(J-BAC)が認定している商品を購入するのが安全です。 2024年12月1日時点での認定品は32団体・70機種で、基準をクリアした商品には「J-BAC認定品」の表記があります。 J-BACに加盟しているメーカーの商品でも審査基準をクリアしていなかったり、実際は認定を受けていないのに「認定品」と嘘を表記していたりすることもあるので、購入の際は同協議会のホームページで認定品かどうかを確認してください。