骨密度の低下は気付かぬうちに進んでいるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
Q:骨密度の低下は気付かぬうちに進んでいるってホント?
骨密度が低下することで「骨やせ」が起こります。しかし、骨密度の低下は検査をしない限りわからない。ということは、気付かぬうちに骨密度の低下が進んでいるということなのでしょうか。さっそく、この疑問についてゆりクリニック院長・医師の矢吹有里さんに聞いてみました。 A:ホント 「例えば痛い、軽くなった、違和感がある…といった体感が何もなく、知らないうちに減っているというのが骨密度の低下の怖いところです」(矢吹有里一さん・以下「」内同)
骨密度の低下は目立った症状がない
「骨密度の低下に気づくサインは、身長が低くなったり、背中が曲がったりすること。ですが、それはかなり進行してから起こります。ただし、骨密度の低下がいちばん先に起こるのは顔の骨です。お顔のたるみやしわ(ゴルゴラインや目の下のたるみ)が目立ってきたときには、全身の骨の骨密度も低下している可能性があります」
女性は骨密度が急激に減少するタイミングがある
「女性は更年期といわれる45~55才くらいになると女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌が一気に減少します。エストロゲンは骨の生まれ変わりをコントロールするはたらきをもっているため、減少することで骨密度も減ってきます。その減少は閉経前後の10年間で20%とされ、20代をピークとすると40~50代で一気に80%くらいになってしまうということ。急激な変化と言えますよね。1年間で3%ほど、閉経後に5%くらい減っている人もいます。 寿命が50才くらいだったころは、それでも何の問題もありませんでしたが、現代では女性ホルモンがない残りの数十年の人生についても考えていかなければなりません」
カルシウムをいっぱい摂れば骨密度は強化できる?
「いいえ。もちろんカルシウムも大事な材料ではありますが、それだけではダメ。カルシウムに加えて、ミネラル──前回でも不足しているとお伝えしたビタミンD、そしてマグネシウム、ビタミンKが必要です。さらに、私たちの体をつくるために必要なたんぱく質も大事な要素です。つまり、カルシウムとミネラル、そしてたんぱく質を一緒に、バランスよく摂ることが骨を強くするポイントです」