ファミリーカーが欲しい! 新米パパママのクルマ選びに密着してわかった、トヨタ新型「シエンタ」人気の秘密。
選んだのは「シエンタ」! 最後までカラーに悩む
さて、次は仕様選びである。実用上は5人乗り仕様でも十分なのだが、シエンタは3列目シートが2列目シートの下にきれいに収まるため、いざというときに7人乗れる7人乗り仕様ということも即座に決まった。パワートレーンは燃費だけでなく加速も良く静粛性も高いハイブリッドで即決。 グレードはアダプティブハイビーム(ハイビームの光を細かく制御することで対向車や先行車がいても一部ハイビームの光で照らすことができる)やハンズフリースライドドア(鍵を持っていればドア下の床下に足を出し入れすればドアが開く機能)、停止保持機能付きレーダークルーズコントロール(Z以外は停止保持機能がない)、後席サンシェードといった実用的機能もついたZと、これもすぐに決まった。 最後まで決まらなかったのがボディカラーである。夫婦の一番好みだったのはアーバンカーキだが、このカラーはCMやカタログでもメインに扱われているためか、一般的には一番売れるはずのホワイトを抜いて最も売れているカラーらしい。つまりただでさえ売れているシエンタの、最量販カラーというありふれた選択となるということだ。アーバンカーキでないとすると次の候補はベージュだった。 結論が出ないまま発注の日を迎えたのだが、ディーラーに向かう道中、なぜかベージュのシエンタばかり何台も遭遇した。新しいCMではベージュも登場しており、ベージュを選んだところで被りにくいわけでもないような気がしてきた……。内装を希望のカーキにするなら外装はアーバンカーキの方が似合うということで、ディーラーでの商談の最後の最後でアーバンカーキに決定したのだった。 発注したのが2024年6月2日だったが、結局納車になったのは10月6日、4ヶ月以上待つことになった。私も運転してみたが、実用重視の車にもかかわらず走りもしっかりしており意外と運転を楽しめる。シエンタはヤングファミリーには理想的なモデルといえ、おすすめである。 ■SPECIFICATIONS トヨタ シエンタ ハイブリッドZ 2WD(7人乗り)|Toyota Sienta ボディサイズ:全長4260×全幅1695×全高1695mm ホイールベース:2750mm 車両重量:1370kg 駆動方式:FF エンジン:直列3気筒 総排気量:1490cc エンジン最高出力:91PS(67kW)/5500rpm エンジン最大トルク:120Nm(12.2kgfm)/3800-4800rpm モーター最高出力:80PS(59kW) モーター最大トルク:141Nm(14.4kgfm) システム最高出力:116PS(85kW) トランスミッション:CVT 燃費:28.2km/L(WLTCモード) 価格:303万6600円 マーケティング/ブランディングコンサルタント 【山崎 明|Akira YAMAZAKI】 1960年、東京・新橋生まれ。広告会社にて30年以上にわたりトヨタ、レクサス、ソニー、BMW、MINIのコミュニケーション戦略に関わった経験をベースに、現在は自動車ジャーナリストとして活動中(日本自動車ジャーナリスト協会会員)。現在の愛車はマツダ・ロードスター(ND)とBMW 118d(F20)。
文・写真= 山崎 明