《周囲に刺激を与える“発光体ギャル”》97才の現役デザイナー・藤本ハルミさん、大阪・関西万博 で要人を迎えるアテンダントのドレスをデザイン「上方の伝統文化を世界の人に発信したい。愛郷心・愛国心です」
周囲に刺激を与える発光体ギャル
藤本さんのドレスをこよなく愛したひとりが、作家の田辺聖子さんだ。 「知人から『藤本さんと会わなかったら、おせい(田辺)さんはピンクと赤の服ばっかり着ていたよ』と言われました(笑い)。 田辺先生は、あるショーのプログラムに寄稿してくださった文章の中で、私を『周囲に刺激を与え続ける発光体ギャル』と形容してくださいました。とてもうれしかったわねえ」 撮影中、藤本さんに「にっこり笑ってください」と言うと、「しわができるから、いやや」と、おおらかに笑う。改めて元気の秘訣を伺うと、 「ストレスがないこと。それと、ちょっとしたことでも身を構う気力は大事。私、今日の取材のために、昨晩お風呂でパックしてきたのよ。でもそれは自分のため。自分が気持ちよくありたいでしょう。あとは姿勢。いつも肩を引くようにしています。どんないい服でも姿勢が悪かったら台無しよ」 生涯現役とまでは考えられないというが、日々勉強する姿勢には頭が下がる。 「もうこの年やし、いつ心臓が止まるかわからへん。でも、発想力は枯れていないね。なぜなら、毎日ファッションの勉強をするし、新聞やニュースも見ますよ。 私はね、いまの時代を生きていたいんです。今日どんなことが起こり、世界がどうなっているのか。いまを知らないと若い人とも会話ができないでしょう?」 いま、いちばんのモチベーションは大谷翔平選手。 「大谷さん、とっても尊敬しているのよ。あんなに賢い子いないでしょう? いつかお会いしたいわあ」 そう話す藤本さんはまるで少女のよう。 「私のまわりには、世代を超えた“藤本応援団”がたくさんいるの」とも。田辺さんが形容したように、“永遠の発光体ギャル”なのだ。 ◆藤本ハルミ ファッションデザイナー。1927年、神戸市生まれ。1954年、神戸に洋裁店「オートクチュール・マーガレット」を開店。1997年、70才でのパリオートクチュールコレクションへの参加を皮切りに、モナコ、ニューヨーク、フィレンツェでショーを行う。20年後となる2018年、再びパリオートクチュールコレクションに参加し、現在も現役で活躍中。 取材・文/佐藤有栄 ※女性セブン2025年1月1日号
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