関西「住み続けたい街ランキング2024」発表! 自治体1位は芦屋市を抑え天王寺区。住み続けたい駅の第1位は?
水がきれいで福祉や医療に力を入れる島本町がベスト20にランクイン
ベスト10圏外で注目したい自治体、まずは前回調査21位から13位へとジャンプアップした大阪府の三島郡島本町。隣接する高槻市などと比べ、分譲マンションの価格も手頃で供給もあり子育て世帯を中心に人気だ。加えて高齢化や人口流出などでシャッター通り化が進んでいた商店街「島本センター」の代表者が若返り、新店舗を誘致し、町が活気を取り戻しつつあるのだ。 ほか、島本町は50歳のがん検診を無料化したり、北摂3市町(高槻市・茨木市・島本町)とともに保育への取り組みを強化したりするなど近年、ケアや福祉に力を入れている。それらが評価をあげるポイントとなったようだ。
島本町は大阪府内で唯一、現・環境省選定の「全国名水百選」に選ばれた湧き水の郷であり、サントリー山崎蒸溜所があるウイスキーの産地だ。2023年にはリニュアルオープンされ、「テイスティングラウンジ」での、ウイスキーの試飲や、「山崎蒸溜所 ものづくりツアー」においてウイスキーの製造現場の見学などができる。自然豊かな環境も魅力で、島本町は今後さらに衆目が集まるだろう。
もう一つが前回調査68位から19位へと飛躍した大阪の泉南郡田尻町。人口が8千人台の小さな港町だが、田尻漁港では海上釣り堀を設けるなどレジャー化につとめ、最大約40店舗が並ぶ大きな朝市が今年30周年を迎えるなど熱気がある。「教育環境が充実している」で3位、「子育て環境が充実している」でも2位という子育て環境が支持されている一面も。保育所、幼稚園、小学校、中学校がそれぞれ町に1つしかなく、近くにまとまっており、町じゅうみんなお友達のような環境なのも面白い。 さらに町の面積の多くを占める人工島は関西国際空港の一部を担っており、税収の面でも安定している。
1位は京都市役所前(地下鉄東西線)。前回調査8位から首位に立った。海外からの観光客でごった返す新京極商店街の目と鼻の先にありながら、庁舎ゆえにツーリストが見物目的に立ち寄らない。そのためオーバーツーリズムが課題となっている中京区にもかかわらず、駅周辺は奇跡的に静けさを保っている。 また、京都市役所前は、京都駅の京都ポルタに次いで2番目に長大な地下街「ゼスト御池地下街」と直結している点も人気の理由の一つだ。しかも京都ポルタと違いスーパーマーケットや生活用品の店が多く、地元の暮らしを支えている。いわば地下の市場である。観光客からはいい意味で「まだ見つかっていない」感があり、ほっとする空間となっているのだろう。