“ただの雑草”は宝の山!? 飛騨の山奥で出合った「野草研究グループ」とは?【第2回】
もうひとパックは何にしようか。寝不足で胃腸が荒れ、よく口内炎ができる私は、殺菌作用があるらしいクマザサを多めに入れてみた。いや、その前に夜更かししなければいいのだが。先ほどの葛パックと間違わないよう小さく印をつけた。 会は結成25年を超えている。9月におこなわれた「全国薬草フェスティバルin 飛騨」では、飛騨市の市政20周年を記念した新しいお茶を発表するなど、下出さんたちは新商品開発にも張り切って取り組んでいる。 薬草を毎日、飲んでいるから元気なのか、薬草に関わって毎日、仕事があるから元気なのか。70代の先輩方のありあまる元気を分けてもらいつつ、ブレンドした野草茶パックを手に山を降りた。 抜いても抜いてもめげずに顔を出す野草。裏を返せばそれだけ生命力が強いのだ。その生命力を毎日の暮らしに役立てる。村上先生の「薬草で日本を元気にしたい」という夢は飛騨の地にどっしりと根を下ろしている。
「ひだ森のめぐみ」で気軽に薬草体験を!
薬草めぐりの最後に、気軽に薬草体験ができる飛騨古川駅の近くの施設、ひだ森のめぐみを紹介したい。こちらでは薬草茶などの販売のほか、薬草を使った茶の試飲や蒸留体験、薬草七味づくりなどのワークショップを気軽に体験できる。店の中庭には数十種類の薬草が栽培されていて見学も可能だ。「かわい野草茶研究グループ」の野草茶もここで買える。 取材・文・写真/白石あづさ