「値引き常態化」iPhoneの中国不振がいよいよヤバい、売れない「本当の理由」
目玉のAI機能実装でも「アップルの魔法」は解けたまま
アップルは2025年4月にAI機能「Apple Intelligence」を中国にも投入する。しかし、中国メーカーの旗艦機種では、性能や使い勝手はともかく、すでにほぼすべての機種でAIがビルトインされている。ここでも、アップルは半年から1年遅れをとっていることになる。 2010年にiPhone 4が中国で発売されると、熱狂的な人気となった。その価格4,999元は、中国人労働者の平均月給3カ月分にも相当した。高価ではるかに先進的だったiPhoneは多くの人の憧れとなった。 しかし、今やアップルの魔法は完全に解けている。いちプレーヤーとして他社のスマホと比較され、選ばれるようにしなければならなくなっている。今後もアップルは中国市場では苦しい戦いを強いられることになる。それを覆す「サプライズ」があるのかどうかが注目されている。
執筆:ITジャーナリスト 牧野 武文