まもなく2区間開通!「四国の右下ぶち抜き高速」ぜんぶできれば約170km どこまで進んだ?
「四国の右下」を貫く3つの自動車道の進捗
四国の南東部を横断し、高知と徳島を結ぶ高規格道路の建設が進捗しています。今年度には2区間が新たに開通しますが、全体としてはどこまで進捗しているのでしょうか。 【壮大!】「四国の右下」高速の進捗、一挙に見る!(地図/画像) 高知市と徳島市を「右下周り」で結ぶ高規格道路は、国道55号ならびに493号のバイパスとして、約170kmの規模で計画されています。 高知側から「高知東部自動車道」約36km、「阿南安芸自動車道」約110km、「徳島南部自動車道」約22kmに分かれ、複数の工区で事業が進められています。ただし、阿南安芸道のうち徳島県海陽町から美波町までの間には事業化されていない区間があります。 ●年度内に2区間が開通 2025年2月には、高知県が事業を進めていた国道493号「北川道路 2-2工区」2.7kmが開通予定です。 高知県東部の奈半利町から徳島県境に至る区間は、室戸岬を通る国道55号沿いではなく、内陸をショートカットするように国道493号を改良します。開通する北川道路の一部区間は、約2.5kmもの「和田トンネル」で山を貫きます。狭く曲がりくねった現道に代わる高規格バイパスが誕生します。 また2025年春には、高知東部道でつながっていなかった高知龍馬空港IC-香南のいちIC間3.5kmが開通予定です。これにより、高知道の高知JCTから東へ、芸西村の芸西西ICまで27.5kmがひとつにつながります。 ●未開通部の進捗は 全体の進捗についても、2024年10月25日に国土交通省 四国地方整備局が開催した第2回の事業評価監視委員会で共有されています。 これによると、高知東部道の延伸部、安芸市の安芸西ICまでの12.5kmは、2023年度末時点で全体の約80%まで進捗。開通も近いと考えられます。 また、徳島JCTから南下する徳島南部道の区間は、2025年度に小松島南IC-阿南ICの1区間3.2kmが開通予定です。その間をつなぐ徳島津田IC‐小松島南IC間を含む全体17.3kmの進捗は、2023年末で約76%と、こちらも開通は遠くないことでしょう。 一方で、国道493号沿いや高知・徳島県境に近い区間は令和に入ってから事業化された箇所が多く、「四国の右下」を貫くにはまだまだ時間がかかりそうです。それでも全通に向け確実に進捗していることがうかがえます。 また、徳島県内に残る2つの未事業化区間のうち、「牟岐‐海部」区間8.3kmについては都市計画決定も済んでおり、全区間の事業化も視野に入ってきています。
乗りものニュース編集部