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　言いたいことがうまく伝えられない。誰しも、そんな経験をしたことがあるはず。プレゼン、スピーチ、ビジネスの場での雑談、友達との会話などなど、日々「伝える力」は問われるもの。 【写真】大谷選手のスピーチは何がすごい？プロスピーカー信元さんが解説。 　ただ、コミュニケーションの正解ってわからない。 　「伝えるのに大切なのは語彙力ではありません！」 　そう教えてくれたのは、NYでプロスピーカー＆戦略コンサルタントとして活躍する信元夏代さん。 　信元さんは「日本生まれ日本育ち」にもかかわらず、国際スピーチコンテストではニューヨークの強豪を勝ち抜いて地区大会5連覇、TEDxTalkへの登壇などを経験し、世界で異文化コミュニケーションに関する基調講演に登壇しているプロスピーカーです。 2021年に全米プロスピーカー協会ニューヨーク支部の理事、さらに全米プロスピーカー協会ニューヨーク支部初のアジア人理事に就任。 　そして2024年3月、スピーカー界のアカデミー賞とも言われ、保持しているのは世界で数百人のみという「CSP®」(Certified Speaking　Professional)の称号を日本人で初めて獲得しました。 　FRaU webでは、そんな信元さんが「伝え方」をブラッシュアップする方法を説く連載「伝え方を鍛える」を毎週月曜日にお届けしています。 　第7回目は「部下や子どもを上手に叱るには？　相手へ改善を促すための伝え方」をテーマに、読んだらすぐ使えるテクニックを教えていただきます。

「伝えたいことがうまく伝わらない」その原因は？

　このような状況のとき、あなたならどのように相手に伝えるか、少し考えてみてください。 　たとえば、部下に「業務の進捗を毎朝報告して」と伝えているのに、3回続けて報告をしてこないシチュエーションだとしましょう。 　このミスは3回目だからきっと伝わってないのかもしれない。 自分の仕事もあるし、何度も伝えるのは正直少しイライラする。 どのように伝えたら毎日報告してくれるのだろうか……。 　この場合、 「毎朝報告してって言ってるよね」 このように伝えるのはNGです。 　よくないのはわかるけど、具体的になぜNGなのか、3つの理由をご説明します。 ---------- ・一方的に自分の伝えたいことを伝えている もしかしたら相手はほかに問題があったり課題を抱えたりしていて、報告ができていないという可能性もあります。それを頭ごなしに「怠慢だからしてこないんだ」と決めつけてしまうと解決すべき問題が解決しません。 ---------- ---------- ・具体例がない なぜ報告をしなければ「悪いのか」をわかっていないのかもしれません。何がどう悪いのかよくわからないときに、具体例もなく「こうしろ」と言われると、自分事としてとらえられないことが多いです。 ---------- ---------- ・矛先がすべて相手に向かっている 自分が責められていると感じてしまうと、嫌になってモチベーションが下がってしまうケースがよくあります。自分の行動が周りにこういう影響があるんだよと視野を広げてあげると、納得感が出て伝わることが多いです。 ---------- 　この3つのNGを回避し、相手に伝えたいことをうまく伝えられる方法があります。それが「PREP方式」です。