女子ゴルフ 宮里藍選手引退会見(全文1)モチベーション維持が難しくなった
フジテレビ:中学生のころからの夢の、全米女子オープン優勝。この夢、まだ果たされてませんけれども、それでもやっぱ気持ちをつくるのは難しかったでしょうか。 宮里:そうですね。本当に思わぬ形で世界ナンバーワンになれたということも大きかったかなとは思っているんですけれども、もちろん年内、メジャーに出場するチャンスはまだ残っているので、そこはまだ諦めてないですし、逆に今、今年いっぱいという期間を設けたことで自分が頑張れてるというのが現状なので、本当に皆さんに最後、勝って終わりたいという気持ちで今、すごく逆にモチベーションがあるというか。なので、年内のチャンスは、1試合でも多く生かしていきたいなと思ってます。 フジテレビ:先日、最終日に6連続バーディーを含む64をマークされました。強い藍ちゃん帰ってきたなとわれわれ、思ったんですが、本人の手応え、いかがでしょう。 宮里:そうですね。いい集中力でしたし、今、言ったように本当に1試合でも多くいいプレーをして、1人でも多くの方に恩返ししたいという気持ちの表れがそのプレーにつながったと思ってるので。でも手応えはずっと、シーズン初めから感じてましたし、それが形になるまでずっと我慢っていうふうにプレーはしていたんですけれども、やっとああいう形で皆さんにちょっとでもいいプレーがお見せできたので、素直にうれしかったです。
電撃復帰はありうるのか
フジテレビ:それから今回、引退という言葉を使われましたけれども、例えば休養をして何年後かに帰ってくることもできたと思うんですが、そういったことは選択肢の中にあったんでしょうか。 宮里:今のところそれはないですね。やはり第一線でずっと結果を残していくためにはものすごいエネルギーが必要なので、それは私自身とてもよく感じていることですし、やっぱりプロでやる以上、そこまで甘い世界ではないので、そこの一度、自分の中で限界を感じてしまった上での今回の決断なので、今のところは、そこはちょっとないと思います。 フジテレビ:今回のように十何年後かに、電撃復帰っていうのはありますか。 宮里:そうですね。100%ないというふうに今は思ってるんですけれども、でも今回、いろいろとこの4年、考えて、自分にもっといろんなことできる、その可能性があるんじゃないかというふうにもまた考えているので、もちろんプロゴルファーという形は変わらないですし、自分がプロになって、というか、もう本当にこのゴルフ人生、4歳からゴルフを始めて、20年以上、ゴルフには本当に、ゴルフを通じてたくさんの方にお世話になったので、今度は私がまた違った形で恩返しできればいいなっていうふうには思ってます。 フジテレビ:まだ今シーズン、戦い、残ってますけども、2003年にアマチュアで優勝して、その年の秋にプロ宣言して、もう14年。どんな14年間でしたか。 宮里:いや、もう本当に思っていた以上の結果というか、もう自分としてはもうこれ以上ないゴルフ人生だったと思っているので。競技者としても引退を表明してから、自分が終えるという、その引き際の寂しさよりも、これだけたくさんの方にサポートしていただけて、感謝の気持ちを胸に今シーズン戦えることは選手としてすごく幸せなことだと思うので、本当にこの、今の気持ちの表れが、この14年間どれだけ自分にとって幸せな時間だったかっていうのを今、ちょっとかみしめてる感じですね。 フジテレビ:引退を告げてから、高校の後輩や、それから日本、アメリカで共に戦ってきた仲間からは、どんな思いや言葉が寄せられているでしょうか。 宮里:本当に最初に、まずはお疲れさまっていうふうに声を掛けていただいて、で、後輩からもすごくさみしいっていう言葉もあったりしたんですけども、でも率直に、後輩も私の先輩も、友人も含めて家族もそうですけど、みんな決めたことをすごく支持してくれたというか、温かくそれを受け入れてくれたので、私にとってはそれはすごくありがたかったです。