女子ゴルフ 宮里藍選手引退会見(全文1)モチベーション維持が難しくなった
両親には引退をどう伝えたのか
フジテレビ:今の話にもありましたが、小さいころからずっとそばに寄り添ってきたお父さんの優さん、お母さんの豊子さんにはいつ、どこでどのような形で伝えられたのでしょうか。 宮里:昨シーズンのエビアン・マスターズを終えて、2人には話したんですけれども、でも本当に、驚きもなく、先ほども言ったように温かくそれを受け入れてくれたので、本当に自分が幸せだと思う道をいきなさいっていうふうに言ってくれたことはすごくうれしかったですし、兄2人も同じような形で受け入れてくれたので、それはすごくうれしかったです。 フジテレビ:今後の予定ですけども、まず今シーズン、どの試合に出て、どういう幕を引きたいと考えていますか。 宮里:今のところそこはまだ決めていないのが現状で、本当に1試合1試合、丁寧にプレーをして、早く勝ちたいというところに今、目標を置いているので、最後の試合はまだ確実にこれっていうものは決めていないのが現状なんですけども、でもアメリカツアーに戻って、メジャーは全部出たいなと思っているので、エビアン・マスターズまではアメリカツアーはしっかり出る予定でいます。 フジテレビ:ファンの方は、藍ちゃんどこで見られるんだ、日本国内で。その辺りはいかがでしょう。 宮里:そうですね、できるだけ自分がプレーできるチャンスがあればしたいなとは思っているんですけれども、今のところ、来週のサントリーレディスが最後というよりは、今のところは取りあえずそこで一区切り置いて、で、エビアンまで戦ってみてあとはどうかなっていう流れでいこうかなと思っています。 フジテレビ:確認ですが、5年遠ざかっている優勝というのが目標で戦うんですよね。 宮里:そうです、はい。
第二の人生について
フジテレビ:それから第二の人生について伺いますが、引退したあとは何をされる予定ですか。 宮里:そこも具体的にはまだ決まってないのが現状なんですけれども、そこの狭間でもすごく引退する上では悩んだところというか、次、自分がどういうふうにしていきたいのかっていう確約がないと引退はできないというふうにずっと思っていて、でも逆に一度、現役の視点を外れてみたいと、自分が次、何ができるかっていう可能性の広がり方も違ってくるんじゃないかなというふうに思えたので、本当に年内は自分の今あるエネルギーを全て、今シーズンの残りの試合に注いで、で、それからちょっとゆっくりして自分に何ができるかというのを、あらためて考えていきたいなというふうに思っています。 フジテレビ:近々、結婚というのはありませんか。 宮里:それは今のところはないですね。はい、すいません(笑)。 フジテレビ:次も答えられれば答えてください。子供ができたらゴルフ、勧めますか。 宮里:そうですね、まあ、こういう環境なので、たぶんまったくゴルフをさせないということにはならないとは思うんですけど。もしでも、一緒に遊ぶような感じであれば、やってみたいなとは思います。 フジテレビ:今は日本のツアーが38試合、ステップ・アップ・ツアーも21試合になりました。1つの時代を築いてきた宮里藍さんから、これからを支えていく若手たちに伝えたい思いというのはあるでしょうか。 宮里:そうですね、本当に数少ないチャンスではありましたけど、何人かの、本当に一回りぐらい違う若い選手たちと、日本の試合でも一緒に回る機会も何度もありまして、でも本当に今、ゴルフがうまい選手が多いというか、技術的にもフィジカル的にも恵まれている選手もたくさんいて、すごくこれからが楽しみだなと思う選手が周りにはいっぱいいたので、で、私もそこから刺激をもらっていましたし。でも、本当にアメリカツアーをやっていて、今の日本女子ゴルフ界っていうのはすごくいいところにあると思うので、それを客観的に見れている分、逆に危機感もあるというか、本当にこれが永遠に続くわけではないと思うので、やはり若い選手にはちゃんとプロ意識を持って、支えてくださる方たちに感謝の気持ちっていうものがあれば、ずっと続いていくんじゃないかなと個人的には思っているので。もちろんそれはもう皆さん、できているんですけれども、年齢を重ねるごとに難しくなっていくことも多々あると思いますし、そこの、その軸というものをぶれずにやってもらえたらいいなというふうに思っています。 フジテレビ:宮里さんはまだ藍ちゃんと呼ばれていることからわれわれマスコミにも、ゴルフ関係者にもスポンサーさんにも本当に真摯に、誠実に向き合っていただきました。これは大切にしてきたことなのでしょうか。 宮里:そこまで深く、自分の中ではあまり意識したことではなかったんですけれども、常々、父からはちゃんと、プロゴルファーである前に普通の人でありなさいというふうに言われて育ってきたので、自分なりに皆さんには誠意をお伝えしてきたつもりですし、それが本当にいい形になっているのであれば、それは父の教えが良かったんじゃないかなと思います(笑)。はい。 フジテレビ:では最後の質問にします。宮里藍にとってゴルフとはなんですか。 宮里:そうですね、本当に人生において大切なものだというふうに思っています。プロになって14年、本当に内容の濃い時間を過ごしてきましたし、ゴルフを通じて本当にたくさんの方と知り合えて、つながれて、より自分の人生が豊かになったというふうに思っているので、本当にゴルフには感謝の気持ちで今、いっぱいです。 フジテレビ:テレビの代表質問は以上です。 宮里:ありがとうございました。 【連載】女子ゴルフ 宮里藍選手が引退会見 全文2へ続く