かんしゃくの原因は「性格や発達障害」じゃない? 発達外来の医師が親に教える対処法
かんしゃくを発達特性や性格のせいにしない! 原因を見つけて分析&対策すればいい
かんしゃくをよく起こすのは「発達特性があるから」「切り替えが下手だから」「怒りっぽい性格だから」など、本人の特性や性格のせいと捉えると、対策を考えられなくなり、泣いて暴れてネガティブな感情を発散という困った行動が続いてしまいます。 かんしゃくには、必ずきっかけや、同じ状況で繰り返す原因があるのです。 次に挙げるかんしゃくのよくある原因を参考にしつつ、「ABC分析」で対策を立てましょう。泣いてグズグズする時間が前より短くなったり、約束を守れたなど少しずつ改善へと向かっていくはずです! ●眠い、空腹、暑い、トイレに行きたい、疲れた、甘えたい→その欲求を満たす 子どもは大人のように眠いとかお腹が空いているから不機嫌になることに気づいていなかったりします! 「眠いの?」と聞くと「眠くない!!」と怒ることもありますよね。よく観察し、空腹なら食べる、眠いなら寝る、疲れたなら休む…と生理的欲求を先に満たすことをお忘れなく。 ●言葉でうまく伝えられない→気持ちを代弁してあげる ●イメージ通りにできない→自分でやりやすいよう工夫 1歳半頃からは、物事を理解する認知能力が伸び、「自分でやりたい!」という意思が出てきます。でも、まだ言葉で自分の気持ちをうまく表現できず、手先が不器用でイメージ通りにできないから「できない!!」とくやし泣きをし、親が手伝うと「自分でやる!」とさらに怒るのです。この一連の流れを知ると少し余裕をもって見守れそうですよね! 子どもの気持ちを言葉にして教えたり、ひとりで取り組める工夫をしたりしてサポートを。 ●急かされた、怒られた→笑顔で目を合わせ、してほしい行動を言う 「早く!」「ダメでしょ」「置いていくよ!」と否定や脅す言葉で子どもを怒ったときに、かんしゃくのスイッチが入ったことはありませんか? 人間は、急かされたり怒られたりすると「責められた!」と感じて怒りの火がつくもの。私も長男が幼児期のときは「早くして」という言葉をつい使ってしまっていたのですが、うまくいくはずもなく"マイ子育てNGワード"にしました。 指示を出すときは、子どもの視界に入って笑顔で目を合わせてから、「してほしい行動」を肯定的に言うと反応がよくなるので試してみてください。