あえて”捨てゲーム”?!大敗でCS圏内の2位浮上に失敗した西武の辻監督が「明日からを考えた」理由とは?
反撃への気勢が一気に削がれる被弾に、どのような展開になっても國場を最後まで投げさせると決めたのだろう。8回は四球からピンチを招いて島内、渡邉のタイムリーで3点を失い、4安打を集中された9回もさらに2点を加えられた。しかし、黒星を甘んじて受け入れた見返りとして勝ちパターンの救援陣、増田、平良、森脇、宮川を万全の状態でソフトバンク3連戦に臨ませることができる。 「ロッテとウチと楽天さんと、これから一日一日がどうなるか。(ソフトバンクは)勢いのあるチームだから大変です。性根をすえて、総力戦でやらないといけないですね」 こう語った辻監督の胸中を言葉にすれば、捨てて勝つ、となるだろうか。2位・ロッテとのゲーム差1が変わらない一方で、4位・楽天との差は1.5に縮まった。ロッテと楽天が30日からの3連戦で直接対決するからこそ、ソフトバンク3連戦の結果がもたらす意味合いはより重みを増してくる。残り10試合。リーグ3連覇を逃した西武のプライドをかけた戦いが、いよいよクライマックスに突入する。 (文責・藤江直人/スポーツライター)