ロッテがまさかの落球サヨナラ負けで「逆転優勝狙いか」「CS出場権死守か」の”剣が峰”に
ロッテが20日、メットライフドームでの西武戦に痛恨のサヨナラタイムリーエラーで1-2で敗れ、首位ソフトバンクとのゲーム差が6.5に開き逆転優勝の可能性が遠のいた。今日21日にソフトバンクが日ハムに勝ち、ロッテが西武に負け、或いは引き分けた場合、ソフトバンクが引き分け、ロッテが負けた場合にマジック「8」が点灯する。残り17試合。ロッテは、逆転優勝狙いか、クライマックスシリーズ出場権の死守かの剣が峰”に立たされている。
西巻とマーティンが平凡フライで交錯
まさかの幕切れだった。 1-1の同点で迎えた9回二死二塁。守護神の益田が投じた2球目のストレートを山野辺はポーンと打ち上げてしまった。打球は、二塁とライトの間に上がった。バックした二塁の西巻は十分に打球に追いつき、グラブを持った左手を上げて声を出した。だが、それに気づかず後ろからダッシュしてきたマーティンがグラブを差し出して交錯。ごくごく平凡なフライは、どちらかのグラブに当たって地面に落ちた。痛恨のサヨナラタイムリーエラー(失策はマーティン)。 延長突入を確信していた益田は腰に手を当てたままマウンド上で呆然。重要な一戦でのまさかのボーンヘッドにベンチも静まり返った。 「いい所に打てたかと思う。まさか落ちるとは思わなかった」と、ヒーローの山野辺が苦笑いを浮かべる衝撃のエンディングとなった。 内外野の間に上がったフライは、後ろから捕球体勢に入ることのできる外野手が優先で捕るのが基本。ただ交錯を避けるために捕球する選手は声を出してアピールしなければならない。この場面は、西巻が先に手を上げて捕球をアピールしたがタイミングが悪く、打球だけに集中して前進してきたマーティンの視界に入らず気がつかなかったのかもしれない。 ロッテは1点を追う9回一死二塁のチャンスに正二塁手の中村に代えて代打・清田を送っていた。清田が死球となり、8番・田村の土壇場での同点タイムリーにつないだのだが、その交代で、新型コロナの集団感染により2軍から昇格してきた1軍経験の浅い西巻をこの回から守りにつかせていた。すべてが裏目だ。